法人税更正処分等取消請求事件|平成16(行ウ)13
[法人税法][圧縮記帳][租税特別措置法]に関する行政事件裁判例(裁判所)。
行政事件裁判例(裁判所)
平成18年9月6日 [法人税法][圧縮記帳][租税特別措置法]判示事項
新たな資産の取得に当たり,特定資産の買換えの場合における租税特別措置法(平成13年法律第7号による改正前)65条の8第2項で準用する同法(平成10年法律第23号による改正前)65条の7第1項の圧縮記帳と,国庫補助金等で取得した場合における法人税法(平成13年法律第6号による改正前)42条1項の圧縮記帳を重複適用することは許されないとしてされた法人税の更正が,適法とされた事例裁判要旨
新たな資産の取得に当たり,特定資産の買換えの場合における租税特別措置法(平成13年法律第7号による改正前)65条の8第2項で準用する同法(平成10年法律第23号による改正前)65条の7第1項の圧縮記帳と,国庫補助金等で取得した場合における法人税法(平成13年法律第6号による改正前。以下同じ。)42条1項の圧縮記帳を重複適用することは許されないとしてされた法人税の更正につき,租税特別措置法(平成10年法律第23号による改正前)65条の7第1項に規定する圧縮記帳の制度は,設備更新による産業設備の合理化,工場移転による産業立地の改善等,企業基盤の強化拡充及び企業資本の有効利用を図る趣旨で設けられたものであり,資産の譲渡利益に相当する部分が設備の更新等に係る資産の取得に充てられておらず,譲渡利益に対する課税が再生産規模を縮小させることとならないような場合には,適用がないと解すべきであり,他方,法人税法42条1項に規定する圧縮記帳の制度は,国庫補助金等の受入れにより課税利益が生ずるとすると,補助金の交付の目的を達成することができない可能性があるので,受贈益の課税を繰り延べてこれを調整する手段として設けられたものであり,資産の取得に国庫補助金等が充てられない場合には適用がなく,これら二つの圧縮記帳を併せて適用するに当たっては,少なくとも取得した資産の取得価額を,譲渡対価によって取得した部分と,国庫補助金等によって取得したとする部分とに区分して,圧縮損額の計算をすることが必要であるとした上で,前記新たな資産は,所有する資産を譲渡した対価をもって取得されたことが認められ,地方公共団体から交付を受けた補助金をその取得に充てたということはできないから,そもそも法人税法42条1項に規定する圧縮記帳の適用はないとして,前記更正を適法とした事例- 裁判所名
- 松山地方裁判所
- 事件番号
- 平成16(行ウ)13
- 事件名
- 法人税更正処分等取消請求事件
- 裁判年月日
- 平成18年9月6日
- 分野
- 行政
- 全文
- 全文(PDF)
- 裁判所:行政事件裁判例
- 法人税更正処分等取消請求事件|平成16(行ウ)13
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