課税処分の違法を理由として差押処分の取消しを求めることはできず、本件差押処分は超過差押えとはならないとした事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1985/09/10 [租税特別措置法][登録免許税法の特例]裁決事例集 No.30 - 181頁
請求人は、本件差押処分について、請求人が審査請求中である違法な本件課税処分に対応する部分は違法であること及びその結果、本件課税処分に対応する部分以外の部分については国税徴収法第48条第1項に規定する超過差押えに該当することから、本件差押処分はその全部を取り消すべきであると主張するが、課税処分が当然無効である場合又は違法を理由として取り消された場合は、これに基づく差押処分の違法を招来するものであるところ、本件課税処分について重大かつ明白なかしがあるとは認められず、また、本件課税処分は取り消されていないから、本件課税処分に係る滞納国税に対する差押処分の取消しを求める請求人の主張には理由がなく、また、それを前提として超過差押えとなるという請求人の主張にも理由がない。
昭和60年9月10日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 課税処分の違法を理由として差押処分の取消しを求めることはできず、本件差押処分は超過差押えとはならないとした事例
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