譲渡担保財産が将来債権である場合、当該債権が譲渡担保財産となった時期は、債権が具体的に発生した時であるとした事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2003/02/19 [租税特別措置法][登録免許税法の特例]請求人は、滞納者との間において、滞納国税の法定納期限等以前に債権譲渡担保設定契約(この契約の締結日以後1年間に発生する売掛債権を担保物とする契約)を締結しており、当該納期限後に発生した債権であっても当該納期限前に既に譲渡担保財産となっているから、国税徴収法第24条第6項の規定により、当該債権から滞納国税を徴収することはできない旨主張するが、将来債権に対して譲渡担保権を設定した場合の同項に規定する「譲渡担保財産となっ」た時とは、担保目的となっている将来債権が現実に発生した時と解すべきであるから、本件差押えに係る債権が当該滞納国税の法定納期限等より後に発生したものである以上、本件について同項の規定を適用することはできず、原処分は適法である。
平成15年2月19日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 譲渡担保財産が将来債権である場合、当該債権が譲渡担保財産となった時期は、債権が具体的に発生した時であるとした事例
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