更正の違法を理由として参加差押えの取消しを求めることはできないとした事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1992/03/25 [租税特別措置法][登録免許税法の特例]請求人は、本件更正等には、請求人に不動産所得があるとされている相続財産の持分割合等及び受贈財産の貸借関係について訴訟中であるから収入すべき金額が未確定であるのに、原処分庁がその訴訟の一方当事者の申立てだけを採用してこれを確定したものとしている違法があり、したがって、このような違法な課税処分に基づく本件参加差押えは違法である旨主張するが、課税処分と滞納処分とは、それぞれその目的及び効果を異にする別個の独立した行政処分であるから、これらが先行処分と後行処分の関係にある場合においても、課税処分にこれを無効といい得るかしが存するか、又はそれが権限ある機関によって取り消された場合でない限り、当該課税処分のかしは滞納処分の効力には影響を及ぼさないというべきである。また、課税処分が無効となるのは、その処分に重大かつ明白なかしが存する場合に限られるが、当審判所の調査の結果及びその他の全資料によっても、本件更正等に重大かつ明白なかしがあるとは認められず、また、本件更正等が取り消された事実も認められないので、請求人の主張は採用できない。
平成4年3月25日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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