贈与税についての主たる課税処分について、その連帯納付義務者に不服申立適格があるとした事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2010/02/04 [租税特別措置法][登録免許税法の特例]贈与税の連帯納付義務は、贈与税の徴収確保のために、当該贈与税の課税価格のうちに占める贈与者の贈与財産の価額の割合を乗じて計算した金額に相当する贈与税について、贈与財産の価額に相当する金額を限度として納付責任を負わせるものであり、贈与税についての課税処分によって主たる納税義務の税額が過大に認定されれば当該連帯納付義務の範囲も過大となる可能性がある一方、主たる課税処分の全部又は一部がその違法を理由に取り消されれば、当該連帯納付義務が消滅又は減少し得る関係にあるのであるから、国税徴収法第39条所定の第二次納税義務者と同様に、贈与税の連帯納付義務者も主たる課税処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれがあり、その取消しによってこれを回復すべき法律上の利益を有すると解するのが相当である。
《参照条文等》相続税法第34条第4項国税徴収法第39条
平成22年2月4日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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