過少申告となった原因は、単なる記載誤り及び法律に明示されていない事項の解釈誤りによるものであり、悪意がないから、社会通念的には「正当理由がある場合」に該当する旨の請求人の主張を排斥した事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2006/06/19 [租税特別措置法][登録免許税法の特例]過少申告加算税は、単に過少申告であるという客観的事実のみによって課される性質のものであると解され、国税通則法第65条第4項に規定する「正当な理由があると認められるものがある場合」とは、申告時においては、その当時の諸状況に照らして適法と認められるべきであった申告がその後の事情の変更等により、納税者の故意過失に基づかないで当該申告が過少となった場合のように、当該申告が真にやむを得ない理由によるものであり、納税者に過少申告加算税を課すことが、不当又は酷になる場合を意味するものと解され、その過少申告が納税者の税法の不知又は誤解によるなどの納税者の主観的な事情に基づくような場合までを含むものではないと解される。よって、請求人の主張には理由がない。
平成18年6月19日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 過少申告となった原因は、単なる記載誤り及び法律に明示されていない事項の解釈誤りによるものであり、悪意がないから、社会通念的には「正当理由がある場合」に該当する旨の請求人の主張を排斥した事例
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