税理士の使用人によって仮装隠ぺいに基づく納税申告書が提出されたものであり、請求人には事実の隠ぺい又は仮装の意思はなかったとの主張を排斥した事例
[国税通則法][附帯税][重加算税][隠ぺい、仮装の認定]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1980/04/30 [国税通則法][附帯税][重加算税][隠ぺい、仮装の認定]裁決事例集 No.20 - 9頁
税理士の使用人が、独断で、事業所得の計算の基礎となる収入金額を圧縮したところにより決算書及び確定申告書を作成、提出したものであり、請求人本人は当該使用人からその内容説明を受けず、また、収入金額を記帳した帳簿との対査等も行っておらず、当該申告が所得金額を過少に申告したものであることを知らなかったから、請求人には仮装又は隠ぺいの意図がなかった上、そのような行為もしていない旨主張するが、その主張が信用できない状況では、請求人と申告書作成等の受任者との間にいかなる事情が存したにせよ、また、このことについて受任者がどこまで関与したかにかかわらず、請求人本人が記帳し、保存している帳簿に基づく収入金額を不正に操作し、これによって所得金額を過少に表示した決算書及び確定申告書を作成し、請求人が押印して最終的に完成させた上、提出したことは、国税の課税標準の計算の基礎となる事実の一部を隠ぺい又は仮装したところに基づいて納税申告書を提出したことに該当する。
昭和55年4月30日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 税理士の使用人によって仮装隠ぺいに基づく納税申告書が提出されたものであり、請求人には事実の隠ぺい又は仮装の意思はなかったとの主張を排斥した事例
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