本件充当処分時において、滞納国税に係る更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分は取り消されておらず、また、本件青色申告承認取消処分及び本件更正処分が無効とは認められないとして、滞納国税に対する還付金の充当処分は適法であるとした事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2001/05/17 [租税特別措置法][登録免許税法の特例] 請求人は、本件青色申告承認取消処分及び本件更正処分には重大かつ明白な瑕疵が存在しており無効であるから、本件更正処分等に係る滞納国税に還付金を充当した本件処分は違法である旨主張する。
しかしながら、課税処分と充当処分とは、同一の効果を実現するための一連の手続きを構成するものでなく、それぞれ別個の目的及び効果を有する独立した行政処分であるから、仮に、課税処分が違法であるとしても、それが取り消されるか、又は無効でない限り、充当処分が違法となるものではないところ、本件充当処分時において、本件更正処分は取り消されておらず、また、本件青色申告承認取消処分及び本件更正処分は、いずれも無効な処分と認められないため、本件充当処分は適法である。
平成13年5月17日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 本件充当処分時において、滞納国税に係る更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分は取り消されておらず、また、本件青色申告承認取消処分及び本件更正処分が無効とは認められないとして、滞納国税に対する還付金の充当処分は適法であるとした事例
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