法人の欠損金の繰戻しによる還付金の充当適状日は、税務署長が還付の決定をした日であるから、同日までの日数に応じた延滞税を含む滞納国税への充当処分をしたことは適法であるとした事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1994/03/01 [租税特別措置法][登録免許税法の特例] 請求人は、法人の欠損金の繰戻しによる還付金の充当適状日は、請求人が還付請求をした日とすべきであるから、同日以後の延滞税を含めた滞納国税に還付金を充当したことは違法である旨主張するが、税務署長が法人税法第81条第6項の規定に基づき還付請求についての調査に基づいて還付の決定をした日を充当適状の日として、本件還付金の一部を当該日までの延滞税を含む滞納国税に充当した原処分は相当である。
また、請求人は、原処分庁に対し口頭により、欠損金額の内容及び欠損金の繰戻しによる還付金の発生についての説明を行っていることから、滞納国税に係る納税の猶予の要件は充足しているので、延滞税の一部は免除すべきである旨主張するが、請求人は、納税の猶予の申請書を提出していず、納税の猶予の要件を満たしていないので、延滞税の免除の適用はない。
平成6年3月1日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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