国税通則法第23条第2項ないし同法施行令第6条に規定のない納税者の主観的な事由は、同項の後発的事由に該当しないとした事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2000/08/31 [租税特別措置法][登録免許税法の特例] 請求人らは、無道路地に誤って付された路線価に基づき相続税の申告をしたため納付すべき税額が過大となったのであるから、請求人がこの誤りを知ったことをもって通則法第23条第2項に規定する後発的事由による更正の請求を認めるべきである旨主張する。
しかしながら、通則法第23条第2項においては、第1号及び第2号で判決、和解、更正、決定といった外部的ないし客観的な事由を規定し、同項第3号の「やむを得ない理由があるとき」をこれらに類するものとしていることなどから、納税者の主観的な事由をもって、同項の後発的事由に該当すると解釈することはできないというべきである。したがって、「本件土地に平成9年分以降路線価が付されていないことを請求人が知った」という主観的な事由は、通則法第23条第2項のいう「後発的事由」に当たらないから、請求人の主張には理由がない。
平成12年8月31日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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