相続税の確定申告書において、租税特別措置法第69条の3の適用を受けるために、いったん宅地を適法に選択した以上、後日、他の宅地への選択替えを求めて更正の請求をすることはできないとした事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1993/12/13 [租税特別措置法][登録免許税法の特例] 国税通則法第23条第1項第1号に規定する更正の請求は、納付すべき税額が、納税申告書に記載した課税標準等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと等により過大であるときになしうるものであるから、所得計算の特例等の規定で、納税者に一定事項の申告及び選択等を条件としてその規定の適用を受けることをゆだねている場合に、いったん自由な意思でこれらの規定に従い、かつ、適法な計算に基づいて申告書を提出し税額を確定させたものは、後日その一定事項の申告及び選択等の内容を変更することを理由に更正の請求をすることはできないと解すべきである。
したがって、相続税の確定申告書において、租税特別措置法第69条の3の適用を受けるために、いったん宅地を適法に選択した以上、後日、他の宅地への選択替えを求めて更正の請求をすることはできない。
平成5年12月13日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 相続税の確定申告書において、租税特別措置法第69条の3の適用を受けるために、いったん宅地を適法に選択した以上、後日、他の宅地への選択替えを求めて更正の請求をすることはできないとした事例
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