従業員兼務役員で節税
従業員兼務役員で節税する。兼務役員になれないケースや労働保険の加入、従業員分の給料・賞与・退職金について。

請求人が経営する診療所の勤務医を診療協力として別病院の診療に従事させたことに伴い当該別病院から支給を受ける協力金は、措置法第10条の5の3第2項第3号(雇用者等給与支給額が増加した場合の所得税額の特別控除)括弧書きに規定する「その給与等に充てるため他の者から支払を受ける金額」に該当するとした事例

[租税特別措置法][所得税法の特例][不動産所得及び事業所得等の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

[租税特別措置法][所得税法の特例][不動産所得及び事業所得等の特例]

令和2年7月7日裁決

《ポイント》 本事例は、請求人が雇用する勤務医に対して、(賞与を支給する定めがないにもかかわらず)給与とは別に診療協力回数に応じて支給していた賞与が、租税特別措置法(平成29年法律第4号による改正前のもの)第10条の5の3《雇用者給与等支給額が増加した場合の所得税額の特別控除》(本件特別控除)に規定する「その給与等に充てるため他の者から支払を受ける金額」に該当すると判断したものである。

《要旨》 原処分庁は、請求人が経営する診療所に勤務する医師(勤務医)を診療協力として別病院の外来患者の診療に従事させたことに伴い当該別病院から請求人が支払を受ける協力金(本件協力金)について、当該別病院が委託費として経理処理していること、また、当該別病院の経理担当者が「勤務医の給与に充てるために(請求人に)支払ったものではない」旨証言していることを理由に、本件特別控除に規定する「その給与等に充てるため他の者から支払を受ける金額」に該当しないから、請求人は本件特別控除の適用を受けることができない旨主張する。 しかしながら、請求人と勤務医との雇用契約に賞与を支給する定めがないにもかかわらず、請求人が勤務医に対して当該診療協力の回数に応じて賞与を支給していたことは、当該勤務医が診療協力に従事し、本件協力金の支払を受けたために他ならないことから、本件協力金は、勤務医に対する賞与に充てるために当該別病院から支払を受けたものと認められる。 したがって、本件協力金は、租税特別措置法第10条の5の3第2項第3号括弧書きに規定する「その給与等に充てるため他の者から支払を受ける金額」に該当する。

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
請求人が経営する診療所の勤務医を診療協力として別病院の診療に従事させたことに伴い当該別病院から支給を受ける協力金は、措置法第10条の5の3第2項第3号(雇用者等給与支給額が増加した場合の所得税額の特別控除)括弧書きに規定する「その給与等に充てるため他の者から支払を受ける金額」に該当するとした事例

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当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。


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