住宅取得等特別控除の適用に当たり、事務所等兼用住宅については、床面積240平方メートル以下の要件は、居住の用に供する部分のみでなく、一棟の家屋全体の床面積で判定すべきであるとした事例
[租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][特定の事業用資産の買換えの場合等の課税の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1994/12/21 [租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][特定の事業用資産の買換えの場合等の課税の特例] 請求人は、本件家屋の居住専用部分の床面積が213.39平方メートルであるとして、自らの持分である6分の5について住宅取得等特別控除を適用し、平成5年分の所得税の確定申告をしたところ、原処分庁は、本件家屋の床面積は244.41平方メートルであり、租税特別措置法施行令第26条第1項に規定する家屋に当たらないので、住宅取得等特別控除の適用は受けられないとして更正処分をした。
請求人は、本件家屋について、その居住の用に供する部分の床面積をもって、措置法施行令第26条第1項第1号に規定する「一棟の家屋で床面積が、240平方メートル以下」の判定をすべきであると主張するが、事務所等兼用住宅について、住宅取得等特別控除の対象となる家屋に該当するためには、その家屋の床面積の2分の1以上の部分が専ら居住の用に供されている必要があることのほか、事務所等の部分を含めたところの一棟の家屋全体の床面積が240平方メートル以下で、かつ、50平方メートル以上であることが必要であると解するのが相当である。
平成6年12月21日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 住宅取得等特別控除の適用に当たり、事務所等兼用住宅については、床面積240平方メートル以下の要件は、居住の用に供する部分のみでなく、一棟の家屋全体の床面積で判定すべきであるとした事例
関連するカテゴリ
関連する裁決事例(租税特別措置法>所得税法の特例>譲渡所得の特例>特定の事業用資産の買換えの場合等の課税の特例)
- 買換えにより取得した診療所の事業使用面積及び診療所の内装工事金額の事業使用面積については、請求人の主張に理由がなく、また、内装工事については、その内装工事をした事実がないとした事例
- 譲渡土地に係る賃貸契約は実態を伴わないものであるから、特定の事業用資産の買換特例が適用できないとして請求人の主張を排斥した事例
- 賃貸借契約の解除後に取得した土地の譲渡は、租税特別措置法第37条第1項に規定する事業用資産の譲渡に当たらないとした事例
- 住宅借入金等特別控除の対象となる家屋に該当するか否か(床面積基準)の判定に当たり、同一人の所有に属する一棟の建物は、区分所有建物として表示登記又は保存登記がなされていない限り、一個の建物であると解するのが相当であるとした事例
- 住宅取得等特別控除の対象となる家屋の取得の対価の額には、不動産仲介手数料や不動産登記費用等は含まれないとした事例
- 減額更正処分により発生した過誤納金を収納未済額に充当した結果、物納許可を受けた相続税額を超える価額の財産により物納されたこととなり、物納財産の収納許可額と物納許可を受けた相続税額との差額が金銭で還付され、その差額に対して譲渡所得が課税された事例
- 買換承認申請書の買換期限の延長承認申請書が提出期限までに提出されていないので買換特例の適用はないとした事例
- 買換えにより取得した土地が農業の用に供されていない場合の譲渡所得について、租税特別措置法第37条第1項の規定は認められないとした事例
- 区分所有登記のできない本件買換建物の取得価額は、事業の用に供されている部分の額のうち、請求人の所有持分に相当する額によるとした事例
- 譲渡物件は、譲渡時まで約1年10か月の間空閑地であったが、譲渡に至る経緯等を総合すると、いまだ事業用資産としての従前の性質を失っていなかったと判断されるが、しかしながら、本件買換物件の賃貸料の額は相当の対価とはいえず、したがって、本件買換物件は事業用資産には該当しないので租税特別措置法第37条第1項の規定の適用は認められないとした事例
- 買換資産の同族会社に対する貸付けは、無償貸付けであることから、特定の事業用資産の買換特例の適用がないと認定した事例
- 賃貸料として6か月分相当額を一括計上しているが、賃貸は一時的なものにすぎず、相当の対価を得て継続的に行う事業に準ずるものに該当しないとして、租税特別措置法第37条第1項の適用を認めなかった事例
- 住宅の共有持分を追加取得したことは、租税特別措置法施行令第26条第2項の「居住の用に供する家屋を2以上有する場合」には該当しないとした事例
- 同一日に宅地と居住用家屋を異なる業者から取得した請求人が、宅地の取得に係る債務のみを有している場合には、住宅借入金等特別控除の適用はないとした事例
- 租税特別措置法第37条第3項に規定する届出をその提出期限までにしなかった場合には、同条第8項のゆうじょ規定を適用することはできないとした事例
- 駐車場として貸し付けていた本件土地は、事業に準ずるものの用に供する資産として政令で定めるものに該当せず、租税特別措置法第37条第1項の規定の適用は認められないとした事例
- 請求人の増改築等の工事は、家屋を居住の用に供する前に行われていることから、住宅取得等特別控除の対象とならないとした事例
- 法人から残余財産の分配等により取得した土地は買換取得資産に当たらないとした事例
- 一時貸付けに係る土地について事業用資産に当たらないとした事例
- 請求人が直接株式を保有する特定外国子会社等は、本店所在地国等において、事業の管理、支配及び運営を自ら行っていたとはいえないことから、租税特別措置法第40条の4にいう外国子会社合算税制が適用されないための要件たる管理支配基準を満たしていなかったとした事例
※最大20件まで表示
税法別に税務訴訟事例を調べる
当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨と裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。