青色申告(所得税:青色事業専従者給与)で節税
青色申告(所得税:青色事業専従者給与)で節税する。専従者控除(白色申告)との違いや、専従者の基準、給与額の決め方などについて。

一般貨物自動車運送事業の許可(青ナンバー権)を有する会社の売買に関し、当該会社が存続し、営業していること等から、買主に支払ったのは、会社の社員持分権の対価であって、営業権の対価ではなく、その支払額につき営業権として減価償却することはできないとした事例

[法人税法][所得金額の計算][損金の額の範囲及び計算][減価償却資産の償却等]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

1994/10/17 [法人税法][所得金額の計算][損金の額の範囲及び計算][減価償却資産の償却等]

裁決事例集 No.48 - 155頁

 請求人は、昭和59年に有限会社Gの代表者から、同社の有する一般貨物自動車運送事業の許可(いわゆる青ナンバー権)を売買により取得したとし、当時の有限会社Gは、運送用車両はもとより、従業員もなく、事業を行っていなかったのであるから、その当時、有限会社Gで唯一評価できるのは、青ナンバー権であり、請求人の支払った対価の対象目的物は、同社の有する青ナンバー権そのものであるので、これが営業権に該当することは明らかであると主張し、減価償却資産である営業権として経理したこと及び上記の額を減価償却費として損金の額に算入したことは、正当な会計処理である旨主張する。
 ところで、法人が他の者から青ナンバー権を有償で承継取得し、これを自らの事業の用に供している事実があれば、適正な価格で営業権として資産計上すること及び任意償却をすることも当然認められる。
 しかし、[1]有限会社Gは、解散等の事実はなく、現在まで継続している法人であること、[2]有限会社Gの出資金900万円の全部を請求人が有していること、[3]請求人は、有限会社Gに対し、所有していた貨物自動車を売却するほか、請求人の運送事業に係る顧客を移管し、同社は、運送事業を営んでいるが、請求人は、運送事業を営んでいる事実はないこと等が認められるのであるから、上記の売買の価格は有限会社Gの社員の持分の実勢価額と認められ、請求人は同社の社員の持分のすべてを取得したことにより、結果的に同社の青ナンバー権を支配しているに過ぎないのであるから、売買価額の全額が社員の持分の取得の対価として投資有価証券勘定に計上すべきものであり、その一部につき営業権の減価償却として損金の額に算入することはできない。

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
一般貨物自動車運送事業の許可(青ナンバー権)を有する会社の売買に関し、当該会社が存続し、営業していること等から、買主に支払ったのは、会社の社員持分権の対価であって、営業権の対価ではなく、その支払額につき営業権として減価償却することはできないとした事例

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