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被相続人は相続開始の8年前に本件土地についてその同族会社を借地人とする建物保有目的の借地権を設定したが、相続開始時には当該会社の建物はなく、当該会社の代表者である請求人の建物が存していたなどの事情に照らし、当該借地権は相続財産評価において借地権と評価する実質を欠いているとして、本件土地は自用地として評価すべきであるとした事例

[相続税法][財産の評価][土地及び土地の上に存する権利]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

2008/06/27 [相続税法][財産の評価][土地及び土地の上に存する権利]

裁決事例集 No.75 - 582頁

 本件土地の上には(請求人所有の)本件建物が存するものの、本件法人自身は、本件土地の上に建物を所有していないことから、本件土地賃貸借契約により設定された借地権についてはいまだ対抗力を有していないのであり、仮に、底地である本件土地の所有権が第三者に譲渡された場合には、当該第三者に借地権を対抗できない関係にあり、このことは請求人に対する関係でも同様であり、本件土地の利用権について、本件法人は、建物を所有する請求人には自らの借地権を主張できない関係にたつものということができる。
 加えて、財産評価基準書における借地権割合は、借地権の設定に当たり、一時金の支払慣行がある、あるいは、一時金の支払慣行がない場合であっても、借地権の売買が行われたり、また、土地の売買が借地権価額に相当する価額を控除したいわゆる底地価額によって行われたり、借地権の返還を受ける際にいわゆる立退料が支払われる慣行があると認められることに基づき定められているものであるが、本件の場合は、底地である本件土地が第三者に譲渡されれば、当該第三者に借地権を対抗することはできず、したがって、本件法人は対抗力を有しないために借地権が単独で売買される、又は土地の売買が借地権価額を控除した価額によって行われるとは認められず、また、本件土地の上には本件建物が存在しており、それを取得又は除去しない限り、本件法人による本件土地賃貸借契約に基づく建物所有目的は果たし得ない状況にあると認められ、本件土地賃貸借契約を継続する実益がないことから、借地権の返還に当たり立退料の支払を要しないと認められる。
 そうすると、本件土地賃貸借契約によって設定された借地権は、本件土地の上に本件建物が存する状況の下においては、本件法人は建物所有目的で本件土地を利用できないほか、本件土地の利用権を実質的に支配しているということもできないし、借地権として評価すべきほどの資本投下もなされていないというべきであり、さらに、市場における流通も想定できないと認められることからすれば、かかる借地権を相続財産評価において借地権と評価するには、その実質を欠くものというべきである。

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
被相続人は相続開始の8年前に本件土地についてその同族会社を借地人とする建物保有目的の借地権を設定したが、相続開始時には当該会社の建物はなく、当該会社の代表者である請求人の建物が存していたなどの事情に照らし、当該借地権は相続財産評価において借地権と評価する実質を欠いているとして、本件土地は自用地として評価すべきであるとした事例

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