離婚成立前に登記原因を贈与とする所有権移転登記をした上で行った贈与税の申告について、その後裁判上の離婚をしたことを理由とする国税通則法第23条第2項による更正の請求を認めなかった事例
[消費税法][申告、更正の請求の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2001/03/30 [消費税法][申告、更正の請求の特例] 請求人は、離婚を条件として前夫から取得することとなっていた土地について、離婚前に登記原因を贈与とする贈与税の申告をしたが、その後の裁判により離婚が確定したことをもって、当該土地は財産分与であるとして、国税通則法第23条第2項を適用して、更正の請求が認められる旨主張する。
しかしながら、請求人が当該土地の所有権移転登記をしたのは、裁判離婚を提訴する前で、婚姻状態が継続していたこと、また、提訴の内容は離婚を求めるものであり、財産分与の額を決定したものではないことから、当該土地の取扱いは、財産分与とは認められず、相続税法第9条の規定により、贈与として取り扱うのが相当であるから、更正の請求は認められない。
平成13年3月30日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 離婚成立前に登記原因を贈与とする所有権移転登記をした上で行った贈与税の申告について、その後裁判上の離婚をしたことを理由とする国税通則法第23条第2項による更正の請求を認めなかった事例
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