請求人が第一種事業として主張する廃油回収販売業は、第一種事業、第四種事業及び第五種事業から成る事業に該当するとした事例
[消費税法][税額控除等][仕入税額控除][簡易課税制度]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2011/06/30 [消費税法][税額控除等][仕入税額控除][簡易課税制度]《ポイント》 簡易課税制度において、2種類以上の事業を営む事業者が控除対象仕入税額を計算する場合は、課税売上高をそれぞれの事業ごとに区分する必要がある。
この事例は、請求人の売上げに係る取引の形態に応じ、日本標準産業分類の分類を基礎として事業の範囲を判定し、その事業区分に応じたみなし仕入率の適用を判断したものである。
《要旨》 請求人は、廃油の回収形態(有償、無償及び処分料を受領の別)にとらわれず、物(廃油)の流れを重要視して事業区分を判断すべきであり、回収した廃油をそのままの状態で販売していることから、当該廃油を事業者に販売する本件事業は卸売業に該当する旨主張する。
しかしながら、請求人の売上げに係る取引の形態に応じて事業区分を判断すると、本件事業のうち、処分料を徴して廃油を収集する取引及び廃油の収集・運搬業務の委託取引は、消費税法施行令第57条《中小事業者の仕入れに係る消費税額の控除の特例》第5項に規定する第五種事業に、無償又は処分料を徴して収集した廃油を販売する取引は、同項に規定する第四種事業に該当する。
《参照条文等》 消費税法第37条第1項 消費税法施行令第57条第4項、第5項
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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