税関長の算定した価格は関税定率法に基づき適法に算出されたものとした事例
[消費税法][課税標準]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2004/12/13 [消費税法][課税標準] 請求人は、輸入墓石は、国内において仕入れた原石を中国に輸送し、墓石に委託加工したものであり、この原石については仕入時に消費税等を支払っているから、輸入墓石に係る消費税等の課税価格は、加工賃、船代及び諸費用の合計額によるべきであって、その価格に原石代を含めると、結果的に原石について二度の消費税等が課税されることになり、消費税法違反になる旨主張する。
しかしながら、輸入貨物に係る消費税の課税標準は、関税定率法により算出される課税価格に個別消費税額と関税額を加算した金額であるところ、本件輸入貨物は、原石を提供した加工賃方式による逆委託加工貿易により輸入された貨物であるから、その課税価格は、関税定率法第4条の4を適用して算出するのが相当である。そうすると、輸入インボイス記載の価格に当該墓石の原材料である原石の仕入価格及び原石の輸出関連費用を加算して算出された原処分の課税価格は輸入貨物の取引形態に合致するものであり、当該規定により合理的かつ適法に算出されたものであると認められる。
また、課税貨物に係る消費税については、消費税法第30条の規定により、税務署長に提出する消費税の確定(中間)申告において、課税標準に対する消費税額から控除されることから、請求人の結果的に二度の消費税等が課税される旨の主張は採用することができない。
平成16年12月13日裁決
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