必要経費を実額により計算することが可能な場合において、その必要経費を経費率によって推計計算することは許されないとした事例
[所得税法][推計課税]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1986/07/29 [所得税法][推計課税]裁決事例集 No.32 - 77頁
請求人は、必要経費の計算について、青色申告書以外の申告書の提出者(いわゆる白色申告者)との権衡上、実額計算が可能である場合であっても、白色申告者に適用される経費率による推計計算が有利であると認めるときは、その選択により、推計計算が許されるべきであると主張するが、所得税法では、実額計算が原則であり、推計計算は実額計算ができない場合にやむを得ず許される補完的な計算方法であるから、実額計算が可能である場合には、推計計算は許されない。
したがって、請求人は、青色申告者であり、事業所得に関する所定の帳簿書類を備え、継続記録を有しており、事業所得の金額計算について実額計算が可能であるから、請求人の主張は採用できない。
昭和61年7月29日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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