不動産(再建築費評点基準表)で節税
総務省の再建築費評点基準表(固定資産評価基準)や家屋再建築費評点計算書で節税する。家屋再建築費評点計算書の問題点や開示請求等について。

米国支店に出向中の従業員が税制適格ストックオプションを行使して取得した株式を譲渡した場合|所得税

[米国支店に出向中の従業員が税制適格ストックオプションを行使して取得した株式を譲渡した場合]に関する質疑応答事例。

質疑応答事例(国税庁)

【照会要旨】

 国内勤務時に付与された税制適格ストックオプションを、米国勤務(非居住者)となってから適格に行使しました。今回、その行使により取得した株式を譲渡しましたが、日本における課税関係はどのようになりますか。なお、私は引き続き米国に勤務しており、日本国内に恒久的施設を有していません。

  • 1 株式の譲渡対価の額 ・・・1,000万円
  • 2 権利行使価額 ・・・ 400万円
  • 3 権利行使により取得した株式の価額(時価)・・・900万円
  • 4 付与日 ・・・ 平成22年4月1日
  • 5 出国日 ・・・ 平成25年3月31日
  • 6 権利行使日 ・・・ 平成27年3月31日
  • 7 株式を譲渡した日 ・・・ 平成27年12月1日

【回答要旨】

 株式の譲渡益600万円のうち300万円について、株式等の譲渡に係る国内源泉所得として15%の税率による申告分離課税となります(注)。

 国内に恒久的施設を有しない非居住者が税制適格ストックオプションの行使により株式を取得した場合、その株式(以下「特定株式」といいます。)の取得に係る経済的利益(以下「権利行使益」といいます。)については、その行使の時において課税されず、その譲渡時に、国内にある資産の譲渡により生ずる所得として、15%の税率による申告分離課税とされています(注)。
 また、日米租税条約議定書10では、「ストックオプション制度に基づき被用者が享受する利益でストックオプションの付与から行使までの期間に関連するもの」については同条約第14条が適用され、ストックオプションの行使の時に当該被用者が居住者とならない締約国は、「当該利益のうち当該被用者が勤務を当該締約国内において行った期間中当該ストックオプションの付与から行使までの期間に関連する部分」についてのみ租税を課すことができるとされています。
 したがって、米国の居住者の特定株式の譲渡に係る所得については、そのうちの権利行使益に相当する部分の金額(権利行使益相当額が特定株式に係る譲渡益の額を上回る場合には、その譲渡益の額)に、その付与から権利行使までの期間のうちに国内において行った勤務期間の占める割合を乗じて計算した金額が課税されることになります。
 ご質問の場合、次の計算により、株式の譲渡益600万円のうち300万円について、株式等の譲渡に係る国内源泉所得として15%の税率による申告分離課税となります(注)。
株式の譲渡益 ・・・ 1,000万円 − 400万円 = 600万円
権利行使益 ・・・ 900万円 − 400万円 = 500万円(< 600万円)
課税対象額 ・・・ 500万円 ×(3年/5年)= 300万円

(注) 確定申告の際には、所得税と併せて基準所得税額(所得税額から、所得税額から差し引かれる金額を差し引いた後の金額)に2.1%を掛けて計算した復興特別所得税を申告・納付することになります。

【関係法令通達】

 所得税法第161条第1号、所得税法施行令第280条第2項第4号、第291条第1項第3号ロ、租税特別措置法第29条の2、第37条の12、租税特別措置法施行令第19条の3第14項、日米租税条約第14条、日米租税条約議定書第10項

注記
 平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。

出典

国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shotoku/02/34.htm

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