土地を貸付けし得る状態にあっても、それだけの理由でその土地に係る費用が必要経費とされるものではないとした事例
[所得税法][必要経費][不動産所得]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1986/12/22 [所得税法][必要経費][不動産所得]裁決事例集 No.32 - 44頁
請求人は、借入金で取得した土地のうち、未利用部分の土地は、貸付けし得る状態にあったものであるから、その部分に対応する借入金の利子は、必要経費に算入すべきであると主張するが、一般に、土地が貸付けし得る状態にあれば、それだけの理由でその土地の費用が必要経費となるものではないし、また、未利用部分の土地に隣接する部分の土地が現に貸農園として貸し付けられてはいるものの、その賃貸料は、固定資産税を賄う程度のものであること、貸農園としては、その土地に特別な施設等の設置を要しないものであることから、その貸付けは単なる空地利用の程度のものと認められるので、現に貸付けによる収入がない未利用地部分の土地の費用を必要経費に算入することは相当でない。
昭和61年12月22日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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