売買契約が法的に有効なものとしては存在しなかったとして譲渡所得の課税処分を取り消した事例
[所得税法][収入金額][資産の譲渡]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1984/07/11 [所得税法][収入金額][資産の譲渡]裁決事例集 No.28 - 1頁
請求人は、商品取引上の損失についての支払のために、商品取引の委託を業とする会社に土地を譲渡する旨の契約を一度は締結したものの、当該土地の引渡し等に係る紛争についての訴訟上の和解の結果、請求人は、買受人に対し紛争解決金を支払って両者間の売買契約は実質的に解消されていること、本件土地の引渡し、所有権移転登記等が一度も行われないまま請求人がその所有権を確保していることに照らし、結果的に売買契約が法的に有効なものとしては存在しないことを確認したのと同様の内容の和解が成立したものと解されることから本件土地についての譲渡所得はないことになり、原処分を取り消すのが相当である。
昭和59年7月11日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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