青色申告(所得税:帳簿書類)で節税
青色申告(所得税:帳簿書類)で節税する。正規の簿記、簡易簿記、現金式簡易簿記の3つの方法のメリットやデメリットについて。

請求人の取引形態は、委託販売ではなく買戻条件付販売と認められるから、取引先への納入済み商品につき期末売掛金として当該事業年度の売上金額に加算することは相当である。また、これに伴い、前事業年度末の売掛金を認定し、売上金額から控除すべきであるとした事例

[法人税法][所得金額の計算][収益の帰属事業年度]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

1993/10/29 [法人税法][所得金額の計算][収益の帰属事業年度]

裁決事例集 No.46 - 124頁

 出版業を営む請求人は、売上げについて、法人税基本通達2−1−3の委託販売としての経理処理を継続的に行っているのであるから、委託販売による計算書未着分は売上げに計上する必要はないと主張する。
 しかし、出版業において、通常、委託販売とよばれる取引は、出版社が取次店に対して見込み数量により出版物を送付し、取次店は売れ残り品を返品するという特約のある販売形態であり、基本通達にいう委託販売ではなく、買戻条件付販売である。
 請求人の取引も、取次店との約定書等に照らし、買戻条件付販売と認められる。
 なお、請求人は委託販売としての経理処理をしていない。
 したがって、事業年度末における取引先への納入済み商品につき、期末売掛金として本件事業年度の売上金額に加算することは相当である。
 請求人は、仮に買戻条件付売買であるとした場合、前事業年度末の売掛金残高を本件事業年度の売上金額から控除すべきであると主張するが、本件事業年度の売上金額を算定する場合には、年度中の入金額に年度末の売掛金の額を加算した金額から、前事業年度末の売掛金残高を控除すべきであると認められる。
 これにより、所得金額を計算すると、その額は修正申告の額に満たないので、更正処分はその全部を取り消すべきである。(注)請求人の修正申告は、前事業年度末における取引先への納入済み商品を期末棚卸として減算していなかった。

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
請求人の取引形態は、委託販売ではなく買戻条件付販売と認められるから、取引先への納入済み商品につき期末売掛金として当該事業年度の売上金額に加算することは相当である。また、これに伴い、前事業年度末の売掛金を認定し、売上金額から控除すべきであるとした事例

関連するカテゴリ

関連する裁決事例(法人税法>所得金額の計算>収益の帰属事業年度)

  1. 商社経由のプラント輸出取引における機器類の販売に係る収益を契約プラントの完成引渡しの日に計上した会計処理を相当であるとした事例
  2. ビル内貸店舗の賃貸借に当たり収受される保証金のうち、賃貸借期間満了時に返還を要しない、いわゆる保証金償却額は、賃貸借契約の締結時の収益であるとした事例
  3. 土地の売却益の計上すべき時期はその代金を受領し権利証等の書類を引き渡した日の属する事業年度であるとした事例
  4. 買収予定地の一部分の土地をまず買収し引き渡した場合のその土地の譲渡収益はその引渡しの日に実現したものとした事例
  5. 土地の売買契約において、土地の引渡しと同時に残金を支払うこととされている場合に、その土地につき移転登記がなされ、売買代金の大部分を受領しているときは、当該土地の引渡しの日は所有権移転登記関係書類を引き渡した日であるとした事例
  6. 総代理店契約の締結を求める者から受領した金員は、契約締結時に、その全額を収益に計上すべきであるとした事例
  7. 社内的な帳簿締切日の定めにかかわらず定款所定の事業年度によって売上収益を計上すべきであるとした事例
  8. 専任媒介契約に基づき受領した仲介手数料は、既に、媒介に係る取引当事者間の不動産売買契約が締結され、当該契約の効力は生じているから、当該仲介手数料を受領した日の属する事業年度の益金の額に算入すべきであるとした事例
  9. 土地の譲渡による引渡しの時期は、譲渡代金の授受完了後に判明したかしに基づき売買代金が改定されたとしても、当初の代金授受完了時であるとした事例
  10. 従業員及び常務取締役が行った売上除外に係る法人税の更正処分等について、横領損失と損害賠償請求権に係る収益は同一事業年度に計上すべきであるとした事例
  11. 工事は完了したが代金が未確定の場合、事業年度終了の日の現況によりその金額を適正に見積もるとした事例
  12. 本件債務免除益の益金計上時期は債権者からの債権放棄の通知がなされた日を含む事業年度であるとした事例
  13. 貸室の敷金の返還不要部分の益金算入の時期は、賃貸借契約を締結し、貸室の引渡しのあった時であるとした事例
  14. 自動車の運転免許の技能教習料等のうち未教習部分に係る金額について前受金経理を相当であるとした事例
  15. 都市再開発法に基づいて収受した土地に係る補償金及び土地の明渡し等に伴う損失の補償金等は、本件係争事業年度の収益の額に算入されないとした事例
  16. 本件事業年度の有価証券売却損は過年度仮装経理の修正経理とは認められず、架空の損失の計上と認定した事例
  17. 不動産仲介業者の報酬請求権はすべての受託業務が完了した時に確定するとした事例
  18. 輸出取引に係る収益計上基準として船荷証券引渡基準(荷為替取組日基準)は公正妥当な会計処理の基準として相当なものとはいえず、船積日基準によるのが相当であるとした事例
  19. 商品等を継続販売することを条件とする広告協賛金はその支払を受けた日を含む事業年度の収益に計上すべきであるとした事例
  20. ゴルフクラブを経営する請求人が新会員になることを希望する者から受領する本件金員は会員権の名義変更の日の属する事業年度の益金の額に算入すべきであるとした事例

※最大20件まで表示

税法別に税務訴訟事例を調べる

当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。


戦略的に節税するための無料ツール

一括節税計算機
※所得を入力して、税目別に税額を一括比較する
所 得万円 *必須
減少額万円 *任意  設定  消去
[対応税目]*法人税*所得税*消費税*相続税*贈与税*利子所得*配当所得*給与所得*退職所得*譲渡所得(土地)*譲渡所得(株式)*譲渡所得(総合)*一時所得*雑所得(年金)*雑所得(FX等)

*ご利用にあたっては利用規約を必ずご確認ください

このページを他の人に教える


ご意見ご要望をお聞かせ下さい

 過去のご意見ご要望については、ご意見ご要望&回答一覧で確認できます。

利用規約をお読み下さい

 本サイトのご利用にあたっては利用規約を必ずお読み下さい。

広告を募集しています

 本サイトでは掲載していただける広告を募集しております。詳しくは広告掲載をご覧ください。
新着情報 RSS
01/29 生命保険で節税
02/08 所得税の延納(利子税)で節税
09/26 経営セーフティ共済で節税
02/22 役員報酬(事前確定届出給与)で節税
02/19 不動産(再建築費評点基準表)で節税
新着情報を見る
節税対策ブログ
02/13 所得税確定申告で誤りの多い12項目(2019年度版)
01/29 死亡退職金の受取人(役員退職慰労金規程と相続税)
02/22 所得税確定申告で誤りの多い事例とは
02/02 クレジットカードポイント等の税務処理
02/01 ふるさと納税特産品と株主優待の税務処理
節税対策ブログを見る
アクセス数
今日:83
昨日:258
ページビュー
今日:325
昨日:881

ページの先頭へ移動