消費税施行前に販売した商品につき返品があったかのように仮装して、消費税額の還付を受けたことに対し、重加算税を賦課したことは適法であるとした事例
[国税通則法][附帯税][重加算税][隠ぺい、仮装の認定]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1994/02/18 [国税通則法][附帯税][重加算税][隠ぺい、仮装の認定] 請求人は、原処分庁が、本件返品は課税仕入れとして計上が認められるとの相談担当者の回答を無視して更正を行ったもので、信義誠実の原則に反するものであるから重加算税の賦課決定は違法である旨主張する。
請求人は、架空の取引である本件返品が課税仕入れに該当しないことを十分知りながら、架空の取引に係る対価の額30,000,000円を課税仕入れに係る支払対価の額に加算したところで、課税仕入れに係る消費税額を過大に計上して本件課税期間の消費税の確定申告書を提出し、過大に消費税の還付を受けたものと認められる。
相談担当者は、請求人に対して、消費税の適用が開始される以前に販売した商品が返品された場合には、控除できない旨回答しており、請求人が主張するような事実も認められないから、国税通則法第68条第1項の規定に基づいてされた重加算税の賦課決定処分は適法である。
平成6年2月18日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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