本件延滞税は、原処分庁の職員が確定申告書の収受時にその誤りを見逃したことに起因し、また、原処分庁の内部事情によりその誤りの指摘が遅延したことにより発生したものであるから課すべきではないとの請求人の主張を排斥した事例
[国税通則法][附帯税]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2002/07/16 [国税通則法][附帯税] 請求人は、本件延滞税の計算期間について、原処分庁の内部事情により確定申告書の記載誤りの指摘が遅延したことにより設定されたもので、請求人の何ら関知しない期間であるから全く根拠がなく、本件延滞税の計算の起算日は、本件修正申告書を提出した日の翌日とすべきであり、また、本件延滞税は、原処分庁の職員が確定申告書の収受時に誤りを見逃したことに起因し、原処分庁にも責任があるので課すべきではない旨主張する。
しかしながら、本件延滞税の計算期間は、法律の規定に従った適法なもので、確定申告書等の内容審査については、いつまでに了さなければならないとする法令の規定もなく、課税庁の裁量にゆだねられているなど、延滞税の計算期間に差異が生じたとしても、違法、不当となるものではなく、請求人が主張する延滞税の起算日は、請求人独自の見解で採用できない。
また、確定申告書は、納税者自身の判断と責任において正しく記載の上、法定申告期限までに提出し、その記載内容については納税者自身がその責任を負うべきであるところ、原処分庁の職員が確定申告書の収受時にその内容をチェックしなかったとしても、それによって請求人が本件延滞税を免れる理由とはならない。
平成14年7月16日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 本件延滞税は、原処分庁の職員が確定申告書の収受時にその誤りを見逃したことに起因し、また、原処分庁の内部事情によりその誤りの指摘が遅延したことにより発生したものであるから課すべきではないとの請求人の主張を排斥した事例
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