建築条件付土地の譲渡について、一つの売買契約書が作成されていても、取引の経緯等から土地と建物の取引はそれぞれ別個の取引であると認められ、土地と建物の「一括譲渡」には当たらないとした事例
[租税特別措置法][法人税法の特例][土地の譲渡等がある場合の特別税率][収益の額]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1993/12/22 [租税特別措置法][法人税法の特例][土地の譲渡等がある場合の特別税率][収益の額]請求人は、新築した建物を土地とともに一括譲渡したとして、租税特別措置法関係通達63の2(2)−4に定めるいわゆる142パーセント基準を適用して課税土地譲渡利益金額を計算しているが、本件の場合、請求人は、[1]建築条件付である土地の販売価額を記載したチラシを配布して土地の購入者を募集し、その上で土地の購入予定者と新築しようとする建物の額を交渉の上決定していること、[2]建物の建築確認通知書の建築主は、請求人でなく土地の購入者であること、[3]売買契約書は、[1]のチラシに記載された土地の譲渡対価の額及び交渉の上決定した建物の譲渡対価の額並びにそれらの総額を記載したものであること、[4]消費税の確定申告は、売買契約書に記載されている建物の譲渡対価の額により課税標準を計算していることからみると、租税特別措置法関係通達63の2(2)−4にいう「土地と建物の一括譲渡」に該当するとは認められず、原処分庁が売買契約書の土地の譲渡対価の額を基に課税譲渡利益金額を計算したのは相当である。
平成5年12月22日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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