租税特別措置法第45条に規定する「新設又は増設に係る減価償却資産の取得」とは、その法人の生産量等が具体的な増加に結びつく工業用機械等の取得であるとした事例
[租税特別措置法][法人税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1992/05/13 [租税特別措置法][法人税法の特例] 租税特別措置法第45条の立法趣旨は、同条第1項の表に規定する地域内で一定規模以上の設備投資をした場合には、税制上、租税の一部を軽減することにより設備投資の導入あるいは振興開発を行い、低開発地域工業開発促進法等の政策目的である工業の開発、導入あるいは振興開発を行い、もって、雇用の増大、雇用構造の高度化、住民福祉の向上等に寄与し、地域経済の発展に資することにあるから、同条の「新設又は増設に係る減価償却資産の取得」とは、その法人の生産量等が具体的な増加に結びつく工業用機械等の取得であると解するのが相当である。
請求人は、既に賃借により事業の用に供していた本件工業用機械等を取得したもので、その後工場の増築等に伴うレイアウトの変更及び機械等の据付位置の移動が認められるにしても、本件工業用機械等の取得により生産量等に実質的な増加があったとは認められない。したがって、本件工業用機械等は、租税特別措置法第45条に規定する資産の取得には該当しない。
平成4年5月13日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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