借入金で節税
借入金で節税する。無税で資金調達して節税をはかる。役員借入金の活用と注意点、相続税対策(贈与や放棄、資本組入れ等)について。

料理飲食等消費税更正処分等取消,特別地方消費税更正処分取消請求控訴事件|平成6(行コ)21

[消費税法]に関する行政事件裁判例(裁判所)。

行政事件裁判例(裁判所)

平成7年1月31日 [消費税法]

判示事項

1 オーナー制リゾートホテルの管理組合及びその委託を受けて同施設を管理する会社が,ともに地方税法114条4項の「経営者」に該当し,同項の特別地方消費税につき不可分又は連帯の支払義務を負うとされた事例 2 オーナー制リゾートホテルの利用が,地方税法114条4項の定める「場所」における「利用行為」に当たるとされた事例 3 オーナー制リゾートホテルをオーナーに無料あるいは安価で利用させる行為が,地方税法114条4項の「料金を徴収せず,又はその場所における通常の料金に比較して著しく低い料金を徴収」する場合に当たるとされた事例 4 オーナー制リゾートホテルをオーナーに無料あるいは安価で利用させる行為が,地方税法114条4項の「政令で定める場合」に該当するとされた事例 5 オーナー制リゾートホテルをオーナーに無料あるいは安価で利用させる行為が地方税法114条4項に該当する場合において,同項にいう「通常支払うべき料金」とは,同項所定の「場所」について経済的に特別の関係を有しない者が当該場所を利用した場合に通常支払うべき料金をいうとし,オーナーの指定する者であるオーナーメイトに対する料金の額が「通常支払うべき料金」に当たるとしてした課税庁の更正処分等が,適法とされた事例

裁判要旨

1 地方税法114条4項の「経営者」には営業の許可を受けた名義上の経営者のみならず実質上の経営者も含まれると解されるところ,オーナー制リゾートホテルの名義人である管理組合と,同組合から委任を受けて同ホテルを運営管理している会社とは,前者が同ホテルの収支に関連して外部との間の権利義務関係の外形的な帰属主体となる役目を果たし,後者が同ホテルの管理運営に関して経営判断と意思決定を行い,これに従って業務を遂行するなど,内実において経営の実務を受け持っているのであって,両者は,いわば外と内に大別して役割を分担し,共同して同ホテルを経営しているものというべきであるから,同項の適用においては,前者の損益の帰属主体たる地位と,後者による同ホテルの取得費に含まれる利用行為の対価の受領とを一体的なものとみなして,両者はともに同項にいう「経営者」に該当し,同項の特別地方消費税につき不可分又は連帯の支払義務を負うとされた事例 2 オーナーによるオーナー制リゾートホテルの利用行為につき,地方税法114条4項にいう旅館における宿泊行為とは,ホテル,旅館その他名称の何であるかを問わず,業として客室を設け,通常1日又は数日を単位とする宿泊料を支払って宿泊する行為で,不特定多数人の利用行為が反復継続していることを意味し,営利を目的とするか否かを問わないものと解すべきところ,当該リゾートホテルは,旅館業法3条の許可を受け,旅館としての設備を備えている上に,その利用者も,オーナーのほか,その家族,友人,当該ホテルの管理運営会社が指定した者,同社が経営する他のオーナー制リゾートホテルのオーナー等不特定多数の者が利用し得ることとなっており,その利用形態も,通常のホテルと異ならないこと等からすれば,前記のオーナーによる利用行為は,同項所定の「場所」における「利用行為」に該当するとした事例 3 オーナー制リゾートホテルをオーナーに無料あるいは安価で利用させる行為につき,同ホテルが共有制の形態を採っているのは,ホテルの所有それ自体が目的なのではなく,同ホテルの名義人たる管理組合や同ホテルを運営管理している会社の倒産等万一の場合に備えてオーナーの投資した資金を保全するための手段としているにすぎないものであり,その実質は,同ホテルの利用料金の前払として金員を預託し,その見返りとしてホテルを無料又は安価で利用する会員制の形態と異ならないなどとして,地方税法114条4項の「料金を徴収せず,又はその場所における通常の料金に比較して著しく低い料金を徴収」する場合に当たるとした事例 4 オーナー制リゾートホテルをオーナーに無料あるいは安価で利用させる行為につき,地方税法114条4項及びこれに基づいて定められた地方税法施行令(昭和25年政令第245号)41条が,同施行令所定の場合には,実際の利用料金の額にかかわらず,通常支払うべき利用料金を支払ったものとみなして特別地方消費税を課することとしているのは,別途何らかの経済的給付がされているために利用料金が無料あるいは安価となっているのであれば,形を変えた料金の支払があったとみるべきであり,そのようなものについて,形式的な料金の支払のみに着目して課税することは,課税の不均衡を招くことを考慮したものと解すべきところ,前記オーナー制リゾートホテルのオーナーは,オーナー資格取得費のほか管理費を支払っており,これらの支払金には同ホテルの利用行為の対価としての面も含まれているとみることができるから,前記行為は,前記施行令41条2号所定の「入会金,権利金又は会費等」を受けて利用行為をさせる場合又は同条3号所定の「前2号に掲げる場合に準ずる場合」に該当するとした事例 5 オーナー制リゾートホテルをオーナーに無料あるいは安価で利用させる行為が地方税法114条4項に該当する場合において,同項にいう「通常支払うべき料金」とは,同項所定の「場所」について経済的に特別の関係を有しない者が当該場所を利用した場合に通常支払うべき料金をいうから,同ホテルと特別の関係を持たないビジターの料金がこれに該当し,それがない場合には,同ホテル利用の原価に一定の利益を加えた金額が該当するところ,同ホテルの場合には,オーナーが指定した者が宿泊する場合の料金であるオーナーメイトの料金がこれに該当するとして,同料金の額に基づいてした課税庁の更正処分等が適法とされた事例
裁判所名
大阪高等裁判所
事件番号
平成6(行コ)21
事件名
料理飲食等消費税更正処分等取消,特別地方消費税更正処分取消請求控訴事件
裁判年月日
平成7年1月31日
分野
行政
全文
全文(PDF)
裁判所:行政事件裁判例
料理飲食等消費税更正処分等取消,特別地方消費税更正処分取消請求控訴事件|平成6(行コ)21

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