収用交換等による譲渡が二以上の年にわたって行われた場合に当たるとして、収用交換等の譲渡所得の5,000万円特別控除の適用は受けられないとした事例
[租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][長期譲渡所得に係る課税の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1998/06/24 [租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][長期譲渡所得に係る課税の特例] 請求人は、請求人がR市に対して平成6年11月4日の契約により譲渡した乙土地に係る譲渡所得については、収用交換等の場合の譲渡所得等の5,000万円特別控除の特例が認められるべきである旨主張する。
しかしながら、請求人は、本件収用事業のためにR市に対して平成5年3月2日に丙土地を、平成6年11月4日に乙土地をそれぞれ譲渡しているところであるが、乙土地及び丙土地は本件収用事業の事業地に含まれており、これらの譲渡は、一の収用事業に基づくものであると認められることから、租税特別措置法第33条の4第3項第2号に規定する「一の収用交換等に係る事業につき第1項に規定する資産の収用交換等による譲渡が二以上あった場合において、これらの譲渡が二以上の年にわたってされたとき」に該当すると認められる。
そして、請求人は上記のとおり、丙土地を平成5年中に、乙土地を平成6年中に譲渡していることから、乙土地は、同号に規定する「当該資産のうち、最初に当該譲渡があった年において譲渡された資産以外の資産」に該当するので、同条第3項の規定により、本件譲渡に係る長期分離譲渡所得の計算に当たり、収用交換等の譲渡所得の5,000万円特別控除の特例を適用することはできないと認められる。
平成10年6月24日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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