純資産価額の計算上、法人税額等相当額を控除しないとしても違法ではないとした事例
[相続税法][財産の評価][土地及び土地の上に存する権利]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1996/06/27 [相続税法][財産の評価][土地及び土地の上に存する権利]請求人らは、本件出資を純資産価額方式で評価するに当たっては、評価基本通達の定めに従って、法人税等相当額を控除して評価すべきであると主張するが、被相続人は全額借入金によりX社及びW社を設立し、W社を設立するに当たってX社の出資を著しく低額で現物出資することにより、相続税の課税価格を約9億円圧縮する結果を招いており、当該出資は、資産の運用により収益を得る目的でなされたものではなく、本件借入金と本件出資との差額に相当する課税価格を圧縮することにより、相続税の負担を不当に軽減する目的でなされたものと推認できるので、このような場合の出資の評価に当たっては、評価基本通達の定めによる法人税額等相当額を控除しないで行っても租税平等主義に反するものとはいえず、違法ではない。
平成8年6月27日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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