個人年金保険の支払(生命保険料控除で節税)
個人年金保険料を支払うことで、
生命保険料控除の適用を受けることが可能で、その分、所得税及び住民税の負担が軽減されます。
- 個人年金保険料 … 最大控除額:所得税 年4万円、住民税 年2.8万円(※年8万円以上の支払い時)
- No.1140 生命保険料控除 | タックスアンサー(国税庁)
個人年金保険料を年8万円支払って、
生命保険料控除を適用した場合のシミュレーション結果は以下の通りです。
- 所得別の節税額シミュレーション
所得 | ①所得税 | ②住民税 | 節税額(①+②) | 節税率 |
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200万円 | 2,000円 | 2,800円 | 4,800円 | 6.05% |
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300万円 | 4,000円 | 2,800円 | 6,800円 | 8.6% |
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400万円 | 8,100円 | 2,800円 | 10,900円 | 13.71% |
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700万円 | 8,100円 | 2,800円 | 10,900円 | 13.71% |
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1,000万円 | 13,400円 | 2,800円 | 16,200円 | 20.34% |
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- 節税率 = 節税額 ÷ 減少額(8万円)
- 様々な税目の節税額を一括試算比較する
個人年金保険料を年8万円支払った場合、最も効率よく控除を受けることができます。年8万円以上支払っても、控除額は年4万円(住民税は年2.8万円)で頭打ちとなります。
個人年金保険で元本が保証されている保険であれば、ローリスクで
生命保険料控除の恩恵を受けることが可能です。
その場合、返戻率を事前に確認しておくことをお勧めします。
個人年金保険で
生命保険料控除を受ける際、気を付けることがいくつかあります。
- 個人年金保険料税制適格特約が必要。
- 年金受取者が契約者またはその配偶者のいずれかであること。
- 年金受取者は被保険者と同一人であること。
- 保険料払込期間が10年以上であること(一時払は対象外)。
- 年金受取期間が10年以上であること(※年金の種類が確定年金や有期年金の場合)。
- 年金受取開始が60才以降であること(※年金の種類が確定年金や有期年金の場合)。
- 変額個人年金保険でないこと。
個人年金保険を選ぶ際は十分な注意が必要です。
個人年金保険の受取(一時所得で節税)
個人年金保険が満期を迎えた場合、保険金を受け取ります。その際、「受取保険料>払込保険料」であれば、収益に対して税金がかかってきます。
税額は受取方法によって変わります。
- 年金で受取:雑所得
- 一時金で受取:一時所得
- No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき | タックスアンサー(国税庁)
個人年金保険の場合、1.の年金受取が一般的ですが、2.の一時金受取を選ぶことも可能です(ダメなケースもあるかもしれません)。
2.の
一時所得の場合、最高50万円まで特別控除がある上に、所得は半分として計算されます。
- 所得=(受取保険料-払込保険料-特別控除50万円)÷2
ただし、一時金で受け取る場合、個人年金の返戻率が悪くなります。
一時所得は総合課税ですので、可能であれば他の所得の状況を考慮した上で、受取方法を選択した方がいいでしょう。
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