雇用促進税制の税額控除で節税する
雇用促進税制に関する税制優遇措置として、様々な税額控除が用意されています。税額控除については、特別
償却などの課税繰延と異なり、恒久的に税額が減るので、節税効果は高くなります。
- No.1280 雇用者の数が増加した場合の税額控除 | タックスアンサー(国税庁)
雇用促進税制の概要は以下の通りです。
- 2018年3月31日まで。(*平成28年度税制改正大網|自由民主党において延長が決定)
- 税額控除限度額:雇用者増加数×40万円。ただし、所得税額の10%が限度(中小事業者は20%が限度)。
- 適用対象:
- 青色申告書を提出する個人であること。
- 5人以上の雇用者増加(中小事業者は2人以上)。
- 前期比で10%以上の雇用者増加。
- 給与総額が前期より一定割合以上増えたこと。(注1)
- 注1:給与総額≧前期給与総額×(1+(雇用者増加率×0.3))
- 前期及び当期に事業主都合による離職をした雇用者がいないこと。
注意事項
以下のような注意事項があります。
- 雇用者には以下の者を含まない。
- 高年齢雇用者(高年齢継続被保険者)。
- 個人事業主の親族
- 個人事業主と事実婚の関係にある者。
- 上記2.と上記3.以外の者で個人事業主から生計の支援を受けている者。
- 上記3.と上記4.の者と生計を一にするこれらの者の親族。
- 雇用者増加については以下のような証明が必要となります。
- 公共職業安定所への雇用促進計画の提出。
- 都道府県労働局(公共職業安定所)からの雇用促進計画の達成確認書類の交付。
- 確定申告書への雇用促進計画の達成確認書類の添付。
- 所得拡大税制を利用しないこと。
所得拡大税制の税額控除で節税する
所得拡大税制に関する税制優遇措置として、様々な税額控除が用意されています。税額控除については、特別
償却などの課税繰延と異なり、恒久的に税額が減るので、節税効果は高くなります。
- No.1282 雇用者給与等支給額が増加した場合の税額控除 | タックスアンサー(国税庁)
所得拡大税制の概要は以下の通りです。
- 2018年3月31日まで。
- 税額控除限度額:給与総額増加額の10%。ただし、所得税額の10%が限度(中小事業者は20%が限度)。
- 適用対象:
- 青色申告書を提出する個人であること。
- 給与総額が基準事業年度(注2)より一定割合以上増えたこと。(*注2:2013年以後で最も古い事業年度開始の日の前日を含む事業年度)
- 2015年:2%以上
- 2016年:3%以上
- 2017年:4%以上(中小事業者は3%以上)
- 2018年:5%以上(中小事業者は3%以上)
- 給与総額が前事業年度(注3)以上であること。(*注3:基準事業年度と前事業年度は異なる)
- 継続雇用者(注4)の平均給与総額が前期を超えていること。(*注4:新入社員や中途退職者等を除く)
注意事項
以下のような注意事項があります。
- 給与総額には以下の者の給料を含まない。
- 高年齢雇用者(高年齢継続被保険者)。
- 個人事業主の親族
- 個人事業主と事実婚の関係にある者。
- 上記2.と上記3.以外の者で個人事業主から生計の支援を受けている者。
- 上記3.と上記4.の者と生計を一にするこれらの者の親族。
- 国外の事業所に勤務する者。
- 雇用促進税制を利用しないこと。
- 法人の税額控除(雇用促進)で節税
- 法人の税額控除(雇用促進)で節税する。雇用促進税制や所得拡大税制に関する税額控除について。