役員報酬(事前確定届出給与)で節税
事前確定届出給与を役員賞与のように活用して節税する。事前確定届出給与の要件や注意点。

借地権の設定されている土地の評価に当たり、自用地としての価額から控除すべき借地権の価額はないとした事例

[消費税法][申告、更正の請求の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

2011/11/17 [消費税法][申告、更正の請求の特例]

平成23年11月17日裁決

《ポイント》 この事例は、借地権の設定されている土地の評価に当たり、賃貸人と賃借人との間においては、借地権の価額についての認識のないことが明らかであることから、当該土地は、自用地としての価額により評価すべきであるとしたものである。

《要旨》 請求人は、請求人の父(本件被相続人)の相続(本件相続)により取得した土地(本件土地)を、本件相続開始の日において、図書館建物及び駐車場施設の敷地としてa市との間で賃貸借契約を締結し(本件賃貸借契約)、賃貸していたのであるから、本件土地の価額は、財産評価基本通達25《貸宅地の評価》の定めに従い、自用地としての価額から借地権の価額を控除した価額で評価すべきである旨主張する。
 しかしながら、確かに、本件賃貸借契約に係る契約書(本件賃貸借契約書)の記載内容及びその解釈並びに本件土地の使用の主目的からすれば、本件土地には、当該図書館建物の所有を目的とする借地権の設定がされたものと認められるものの、本件賃貸借契約書には、本件被相続人が本件土地の譲渡を希望するなどの場合には、賃借人であるa市は更地価格を意味する「適正価格」で買い取る旨が定められていること、本件賃貸借契約における賃貸料の額からみて、本件土地上の借地権の価額については何ら考慮されていないこと、a市が本件土地に係る鑑定評価を依頼した際に、a市は本件土地を買い取るに当たって考慮すべき借地権の価額は存在していなかったと認識していたものと認められ、また、実際にも本件土地は鑑定評価額に近似した価額で請求人からa市に譲渡されており、借地権の存在を考慮した価額で譲渡されたものではないことが明らかであることなどからすると、本件相続開始の日において、借地権が存した本件土地の自用地の価額から控除すべき借地権の価額はなかったと認められる。このような場合には、財産評価基本通達を形式的に適用すべきではなく、本件土地の評価に当たり、自用地としての価額から借地権の価額を控除しないこととするのが相当である。

《参照条文等》 借地借家法第2条 相続税法第22条

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
借地権の設定されている土地の評価に当たり、自用地としての価額から控除すべき借地権の価額はないとした事例

関連するカテゴリ

関連する裁決事例(消費税法>申告、更正の請求の特例)

  1. 評価対象地につき、路地状開発により戸建分譲を行うことが経済的に最も合理性のある開発に当たる場合には、公共公益的施設用地の負担の必要性がないため、財産評価基本通達24−4(広大地の評価)の適用はないとした事例
  2. 毎年保険料相当額の贈与を受け、その保険料の支払に充てていた場合における受取保険金は相続により取得したものとはみなされないとした事例
  3. 医療法人の定款を変更し、退社時の出資の払戻額及び解散時の出資の払戻額を払込出資額に限る旨定めたとしても、出資持分の価額は、払込出資額により評価するのではなく、財産評価基本通達194−2の定めに基づき評価するのが相当であるとした事例
  4. 相続により取得した土地は、いわゆるマンション適地等に該当するので、財産評価基本通達24−4に定める広大地に該当しないとした事例
  5. 競走馬の譲渡価額のうち正常価額を超える部分の金額は贈与に当たるとした事例
  6. 請求人が相続により取得した取引相場のない株式は、「同族株主以外の株主等が取得した株式」には該当しないことから、配当還元方式で評価することはできないとした事例
  7. 相続税法第32条第3号の「減殺の請求があったことを知った日」とは減殺の請求が調停、判決等で解決した場合にはその解決した日とした事例
  8. 使用人に対する退職金債務 | 公表裁決事例等の紹介 | 国税不服審判所 本文へジャンプします サイト内検索 検索の仕方 利用案内 サイトマップ 関連リンク ホーム >> 公表裁決事例集等の紹介 >> 公表裁決事例要旨 >> 相続税法関係 >> 使用人に対する退職金債務 「関係税法」を選択すると、該当の税法関係の事例選択ページに移動します。menu("相続税法関係")| 閲覧方法 | 相続税の課税価格の計算 使用人に対する退職金債務 分割財産に係る課税価格 非課税財産 債務控除 借入金 敷金、保証金等 判決、訴訟上の和解による債務 物上保証、連帯債務等 使用人に対する退職金債務(1件) 保証債務 その他 相続開始前3年以内の贈与 その他 被相続人の事業を承継した相続人が従業員等に支払った被相続人時代の退職金は相続債務ではないとした事例
  9. 被相続人は、生前、不動産を売却していないから、当該売却に係る代金債権は発生していないと判断した事例(平成23年3月相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分・全部取消し・平成28年6月28日裁決)
  10. 無利息の預り保証金及び敷金に係る債務控除額は、その元本価額から、通常の利率による返還期までの間に享受する経済的利益の額を控除した額によるのが相当であるとした事例
  11. 貸付金債権につきその回収が不可能又は著しく困難と見込まれる事実は認められないのでその元本価額で評価すべきとした事例
  12. 評価通達に定める路線価が実勢価格に70パーセントの評価割合を乗じた水準に設定されているから、鑑定評価額に70パーセントを乗じた価額を本件土地の評価額とすべきであるとの主張を退けた事例
  13. 本件土地は、土地区画整理法に基づく換地処分ではなく、換地処分前に当事者間で任意に交換したものであるから、従前の土地に存していた借地権は存せず、課税時期における現況、すなわち駐車場の敷地として賃貸している土地として評価すべきであるとした事例
  14. 被相続人は相続開始の8年前に本件土地についてその同族会社を借地人とする建物保有目的の借地権を設定したが、相続開始時には当該会社の建物はなく、当該会社の代表者である請求人の建物が存していたなどの事情に照らし、当該借地権は相続財産評価において借地権と評価する実質を欠いているとして、本件土地は自用地として評価すべきであるとした事例
  15. 相続により取得した第一種市街地再開発事業に係る施設建築物の一部の給付を受ける権利の価額は、権利変換計画において決定された変換を受けることとなる施設建築物の一部の価額の70%に相当する金額と認めるのが相当とした事例
  16. 土地及び建物に対する被相続人の共有持分は単なる名義上のものにすぎないとする請求人の主張を排斥した事例
  17. 1. 本件贈与土地を評価するに当たり、過去3年分の路線価の平均額に基づいて算定することは相当ではないとした事例2. 本件土地の使用関係は、使用貸借であると認められるから、更地と同様に評価すべきであるとした事例
  18. 請求人が受贈した現金に係る贈与者は、被相続人の配偶者ではなく被相続人であると判断した事例
  19. 相続人らの名義の株式等について、相続財産と認定した事例
  20. 共有土地の持分の一部である財産の物納は、「管理又は処分をするのに不適当」と判断した事例

※最大20件まで表示

税法別に税務訴訟事例を調べる

当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。


戦略的に節税するための無料ツール

一括節税計算機
※所得を入力して、税目別に税額を一括比較する
所 得万円 *必須
減少額万円 *任意  設定  消去
[対応税目]*法人税*所得税*消費税*相続税*贈与税*利子所得*配当所得*給与所得*退職所得*譲渡所得(土地)*譲渡所得(株式)*譲渡所得(総合)*一時所得*雑所得(年金)*雑所得(FX等)

*ご利用にあたっては利用規約を必ずご確認ください

このページを他の人に教える


ご意見ご要望をお聞かせ下さい

 過去のご意見ご要望については、ご意見ご要望&回答一覧で確認できます。

利用規約をお読み下さい

 本サイトのご利用にあたっては利用規約を必ずお読み下さい。

広告を募集しています

 本サイトでは掲載していただける広告を募集しております。詳しくは広告掲載をご覧ください。
新着情報 RSS
01/29 生命保険で節税
02/08 所得税の延納(利子税)で節税
09/26 経営セーフティ共済で節税
02/22 役員報酬(事前確定届出給与)で節税
02/19 不動産(再建築費評点基準表)で節税
新着情報を見る
節税対策ブログ
02/13 所得税確定申告で誤りの多い12項目(2019年度版)
01/29 死亡退職金の受取人(役員退職慰労金規程と相続税)
02/22 所得税確定申告で誤りの多い事例とは
02/02 クレジットカードポイント等の税務処理
02/01 ふるさと納税特産品と株主優待の税務処理
節税対策ブログを見る
アクセス数
今日:18
昨日:175
ページビュー
今日:122
昨日:1,580

ページの先頭へ移動