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一時払養老保険の保険金額を減額した場合における清算金等に係る一時所得の金額の計算|所得税

[一時払養老保険の保険金額を減額した場合における清算金等に係る一時所得の金額の計算]に関する質疑応答事例。

質疑応答事例(国税庁)

【照会要旨】

 次の事例のように一時払養老保険の保険金額を減額した場合には、減額した保険金額に対応する清算金が支払われることになりますが、この場合に一時所得の収入金額から控除する「その収入を得るために支出した金額」は、次のいずれによりますか。
A案:既払保険料のうち清算金の金額に達するまでの金額
B案:次の算式により計算した金額


【事例】

1 保険種類:一時払養老保険(10年満期)

2 保険金額:5,000万円

3 保険料 :3,000万円

4 清算金等の支払状況

 2年目(保険金2,800万円を減額):清算金1,600万円

 7年目(保険金1,700万円を減額):清算金1,300万円

 満期:満期保険金500万円(他に配当金5万円)

【回答要旨】

 A案によります。

 生命保険契約に基づく一時金の支払を受ける居住者のその支払を受ける年分の当該一時金に係る一時所得の金額の計算については、所得税法施行令第183条第2項に規定されており、この場合の収入を得るために「支出した金額」とは、当該生命保険契約等に係る保険料又は掛金の総額とされています。
 この規定は、保険金額の減額により支払われる清算金に係る一時所得の計算について明定したものではありませんが、次の理由からA案によるのが相当と考えられます。

 一時所得は、臨時・偶発的な所得であることから、B案のような継続的に収入があることを前提としたあん分方式は、その所得計算に馴染まないと考えられること。

 生存給付金付養老保険や生命保険契約の転換により責任準備金が取り崩された場合には、次のように既払保険料のうち一時金の金額に達するまでの金額を支出した金額に算入することとしており、本件においても異なる取扱いをする特段の理由はないこと。

イ 生存給付金付養老保険(満期前に生存給付金が複数回支払われる養老保険)においては、その保険金から控除する金額は先取方式(払込保険料の額を給付の早いものから順次配分するという考え方)により取り扱っています。

ロ 保険契約の転換時に、契約者に対する貸付金が責任準備金をもって清算された場合には、保険契約者は、転換前契約に係る保険金支払のための資金である責任準備金の取崩しを受けて借入金を返済したことになる(生命保険契約の一部解約によって解約返戻金の支払を受けたと同様に考えられる)から、一時所得の金額の計算上収入金額から控除する保険料の額は、既払保険料のうち収入金額(貸付金の額)に達するまでの金額に相当する金額と取り扱っています(昭53直資2-36)。

【関係法令通達】

 所得税法施行令第183条、昭53直資2-36「契約転換制度の所得税法及び相続税法上の取扱いについて」

注記
 平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。

出典

国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shotoku/02/10.htm

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当コンテンツは、国税庁ホームページ利用規約に基づき、国税庁:質疑応答事例のデータを利用して作成されています。


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