Aは貸家の貸付け(事業的規模ではありません。)を行っていましたが、その貸家が原因不明の失火により焼失するとともに、近隣の10軒を類焼しました。このため、Aは同貸家の所有者として入居していた賃借人とともに、類焼者に対して損害賠償金を支払いました。
この損害賠償金は雑損控除の対象となりますか。
原因不明の失火であることから、所有者についても責任が生ずると認められるため、災害に直接関連して支出した金額として雑損控除の対象となります(所有者として損害賠償責任を負う部分に限ります。)。
なお、雑損控除の対象としないで、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することもできます(所得税基本通達72-1)。
所得税法第51条、第72条、所得税基本通達70-8、72-1、72-6、民法第709条、第717条
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shotoku/05/02.htm
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