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繰上充用に伴う予算措置により受け入れた一般会計繰入金の使途の特定方法|消費税

[繰上充用に伴う予算措置により受け入れた一般会計繰入金の使途の特定方法]に関する質疑応答事例。

質疑応答事例(国税庁)

【照会要旨】

 A市特別会計は、平成X0年度決算において歳入が歳出に不足する事態となったため、地方自治法に規定する繰上充用により、平成X1年度の歳入を繰り上げて不足分を充てることとしました。
 これに伴い、繰上充用に見合う財源として平成X1年度の歳入予算に一般会計からの繰入金が措置されましたが、当該一般会計繰入金は資産の譲渡等の対価以外の収入ですので、実際の収入として収受した平成X1年度において特定収入に該当するか否かの判定を行う必要があるものと考えています。
 この場合、当該一般会計繰入金の使途については、法令又は交付要綱等で明らかにされているものではありませんが、平成X1年度決算の関係書類において繰上充用に当てられていることが明らかですから、消費税法基本通達16−2−2(2)ロにより、繰上充用で賄われた前年度の歳出のために使用されたものとして使途を特定し、更に同通達16−2−2(2)ハを適用して、繰上充用が行われた課税期間(平成X0年度)における支出割合によって使途を特定して差し支えありませんか。

(地方自治法上の繰上充用)
 繰上充用とは、地方公共団体の会計決算において、会計年度経過後にいたって歳入が歳出に不足することとなった場合に翌年度の歳入を繰り上げて不足分に充てることをいいます。この場合、そのために必要な額は翌年度の歳入歳出予算に編入しなければならないこととされています(地方自治法施行令166の2)。

【回答要旨】

 照会の事実関係を前提とする限り、照会要旨のとおり取り扱って差し支えありません。

(理由)
 当該一般会計繰入金の使途については、平成X1年度決算の関係書類において繰上充用に当てられていることが明らかとなっていますので、A市特別会計が作成する「使途を明らかにした文書」により使途を特定することができます(令75六ロ、基通16−2−2(2)ロ)。
 具体的には、借入金等の返済費又は償還費のための補助金等の使途の特定方法(基通16−2−2(2)ハ)と同様に、補助金等の額に繰上充用が行われた課税期間(前年度)における課税仕入れ等の支出とその他の支出の額の割合を乗じて、課税仕入れ等の支出に対応する額をその他の支出に対応する額とに按分する方法により使途を特定することが考えられます(この按分において、借入金等の返済費に使途が特定されていることとなった部分については、当該借入金等に係る事業が行われた課税期間にさかのぼって使途を特定することになります。)。
 なお、当該一般会計繰入金の使途が法令又は交付要綱等で明らかにされている場合には、当該法令又は交付要綱等で明らかにされているところにより使途を特定することになります。

【関係法令通達】

 消費税法第60条第4項、消費税法施行令第75条、消費税法基本通達16ー2ー2

注記
 平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。

出典

国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shohi/21/04.htm

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当コンテンツは、国税庁ホームページ利用規約に基づき、国税庁:質疑応答事例のデータを利用して作成されています。


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