当社では、取引代金の決済に当たり、約束手形及び領収書を作成します。この約束手形及び領収書は毎月多量に作成するので、いちいち印紙を貼らないで印紙税を納める方法はないものでしょうか。
法第11条に書式表示による申告納付の方法が規定されていますので、この方法によるのがよいと考えられます。ただ、書式表示によることができる場合は、法律上の定められた次の要件に該当し、かつ、税務署長の承認を受けることになっています(令第10条、基通第78条〜第90条)。
(1) 文書の種類は次のいずれかであること
毎月継続して作成されることになっている課税文書
特定の日に多量に作成されることになっている課税文書
なお、又はの要件に当てはまるものであれば、課税文書の号別による制限はありません。
(2) 文書の様式又は形式が同一であること
この場合に、定型化された様式であれば、作成日付、数量、記載金額などを空欄にしておいて課税文書としての作成の都度それらを記載することとしているものも、同一の文書として取り扱われます。また、彩紋については、色が異なる程度のものは同一の文書の範囲に入ります。
(3) その作成の事実が後日においても明らかにされること
書式表示による方法は、課税文書を作成した月の翌月末を納期として印紙税を納付するいわゆる事後納付ですから、その作成事実が後日においても明らかにされているものでないと認められません。後日においても明らかにされているものとは、その文書が例え記載金額が免税点以下となることなどにより、印紙税の課税対象とならないとしても、他の必要性から必ず作成事績が記録されることとなっているものをいいます。
この方法による印紙税の納付は、課税文書を多量に作成する場合には非常に簡便なものとなりますので、法定の要件に合致する限り、できるだけ承認をすることにしています。
(4) 承認を受けた場合には、次のうちいずれかの表示をすること
印紙税法第11条、印紙税法施行令第10条、印紙税法施行規則第4条 別表第5、印紙税法基本通達78条〜90条
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/inshi/06/11.htm
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