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種類株式の評価(その1)−上場会社が発行した利益による消却が予定されている非上場株式の評価|財産の評価

[種類株式の評価(その1)−上場会社が発行した利益による消却が予定されている非上場株式の評価]に関する質疑応答事例。

質疑応答事例(国税庁)

【照会要旨】

 上場会社であるA社が発行した非上場の株式株式の内容は下表のとおり)は、平成X年以降に利益による消却が予定されている償還株式ですが、このような株式の価額はどのように評価するのでしょうか。

項目内容
払込金額1株当たり500円
優先配当金1株当たり15円
非累積条項:ある事業年度の配当金が優先配当金に達しないときは、その不足額は翌事業年度以降に累積しない。
非参加条項:優先株主に対して優先配当金を超えて配当を行わない。
残余財産の分配 普通株式に先立ち、株式1株につき500円を支払い、それ以上の残余財産の分配は行わない。
消却 発行会社はいつでも本件株式を買い入れ、これを株主に配当すべき利益をもって当該買入価額により消却することができる。
(注) 消却の場合の買入価額は決定されておらず、平成X年3月31日までに消却する予定はない。
強制償還 発行会社は、平成X年3月31日以降は、いつでも1株当たり500円で本件株式の全部又は一部を償還することができる。
議決権 法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会において議決権を有しない。
株式の併合、分割、新株予約権 法令に別段の定めがある場合を除き、株式の分割又は併合を行わない。また、新株予約権(新株予約権付社債を含む。)を有しない。
普通株式への転換 本件株式は、転換予約権を付与しない。また、強制転換条項を定めない。

【回答要旨】

 本件の株式の価額は、利付公社債の評価方法(財産評価基本通達197-2(3))に準じて、払込金額である1株当たり500円と課税時期において残余財産の分配が行われるとした場合に分配を受けることのできる金額とのいずれか低い金額により評価します。

(理由)
 本件株式は、普通株式に優先して配当があり、また、払込金額(500円)を償還することを前提としているため、配当を利息に相当するものと考えると、普通株式よりも利付公社債に類似した特色を有するものと認められますので、利付公社債に準じて評価します。
 ただし、払込金額を限度として残余財産の優先分配をすることとしていることから、課税時期において残余財産の分配が行われた場合に受けることのできる当該分配金額が、払込金額を下回る場合には、その分配を受けることのできる金額によって本件株式を評価します。

区分普通株式本件株式利付公社債
果実の稼得配当可能利益の範囲内で劣後配当(総会決議)⇒上限なし配当可能利益の範囲内で優先配当(総会決議)⇒優先配当額が上限確定利払い
元本の回収償還はなく、残余財産の分配として時価純資産価額の持分相当を劣後分配⇒上限なし払込金額を償還(時期未定)又は払込金額を限度に残余財産を優先分配⇒払込金額が上限額面金額を償還(時期確定)
議決権、新株予約権等の付与
普通株式への転換

【関係法令通達】

 財産評価基本通達197−2(3)

注記
 平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。

出典

国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/hyoka/17/01.htm

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当コンテンツは、国税庁ホームページ利用規約に基づき、国税庁:質疑応答事例のデータを利用して作成されています。


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