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一般財団法人間において適格合併を行った場合の青色欠損金額の引継ぎ|法人税

[一般財団法人間において適格合併を行った場合の青色欠損金額の引継ぎ]に関する質疑応答事例。

質疑応答事例(国税庁)

【照会要旨】

 X協会及びY協会は、一般財団法人のうち一定の要件を満たした非営利型法人に該当し(法法2九のニイ、法令3)、法人税法上公益法人等として取り扱われています(法法2六)。
 X協会及びY協会は、X協会を合併法人、Y協会を被合併法人とする合併を行う予定であるところ、Y協会は青色欠損金額を有しています。
 当該合併が適格合併に該当する場合には、Y協会(被合併法人)が有する青色欠損金額はX協会(合併法人)に引き継がれると解してよろしいでしょうか。
 なお、X協会及びY協会は、いずれも一般財団法人であることから株主等(法2十四)は存在しません。

【回答要旨】

 Y協会(被合併法人)が有する青色欠損金額はX協会(合併法人)に引き継がれます。

(理由)

 法人税法第57条第2項《青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越し》においては、適格合併が行われた場合で被合併法人が合併前9年内事業年度に生じた青色欠損金額を有するときは、当該被合併法人において生じた青色欠損金額を合併法人において生じた青色欠損金額とみなすとされているところです。
 ただし、同条第3項において、適格合併に係る被合併法人と合併法人との間に支配関係があり、かつ、支配関係が合併法人の合併の日を含む事業年度開始の日の5年前の日、被合併法人の設立の日又は合併法人の設立の日のうち最も遅い日から継続していない場合には、その適格合併が共同で事業を営むための合併としての要件(いわゆる「みなし共同事業要件」)を満たさない限り、同条第2項において合併法人の青色欠損金額とみなされる被合併法人の青色欠損金額のうち支配関係事業年度前に生じた欠損金額等、一定の欠損金額はないものとされており、この同条第3項の規定は、支配関係がある法人間において行われる適格合併のみをその適用対象としています。
 ご照会のX協会及びY協会は、いずれも株主等が存在しない法人ですので、X協会とY協会の合併は支配関係がない法人間の適格合併に該当しますから、同条第3項の適用を受けることなく、Y協会(被合併法人)が有する青色欠損金額はX協会(合併法人)に引き継がれることとなります。

(注) 所得税法等の一部を改正する法律(平成27年法律第9号)により、青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除制度及び災害による欠損金の繰越控除制度による繰越控除の対象となる欠損金額が、各事業年度開始の日前10年以内(改正前は9年以内)に開始した事業年度において生じた欠損金額とされました。なお、この改正は、平成29年4月1日以後に開始する事業年度において生じた欠損金額について適用されます(国税庁ホームページ「平成27年度法人税関係法令の改正の概要(平成27年5月)」参照。)。

【関係法令通達】

 法人税法第2条第6号、第2条第9号の2イ、第14号、第57条第2項、第3項
 法人税法施行令第3条第1項

注記
 平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。

出典

国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/hojin/33/16.htm

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当コンテンツは、国税庁ホームページ利用規約に基づき、国税庁:質疑応答事例のデータを利用して作成されています。


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