《要旨》 請求人は、税務署への来訪を案内する文書(本件文書)には「調査」である旨の記載がない上、税務相談であればよいと断った上で面接に応じたものであり本件修正申告書を提出する前に「調査があった」とはいえないから、本件文書を受け取った後、自ら申し出た上での本件修正申告書の提出は、「その提出が、その申告に係る国税についての調査があったことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないとき」に該当する旨主張する。
しかしながら、原処分庁所属の調査担当職員は、税務署における資料の調査により、請求人の給与所得の申告が漏れているものと判断し、その判断に基づいて、尋ねたい事項及び持参を求める書類を具体的に明記した本件文書を請求人に送付し、その後の電話でも本件文書と同じ内容を告げており、これらの一連の過程は、証拠書類の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての課税要件事実の認定、租税法その他の法令の解釈適用を経て決定に至るまでの判断過程の一端であるから、「調査」があったと認められる。そして、請求人は、調査があったことを端緒として、給与所得についての修正申告をしなければ、調査が進行し、やがて原処分庁が請求人に対する更正処分を行うであろうことを予知し、その上で本件修正申告書を提出したものと認められるから、本件修正申告書の提出は、「その提出が、その申告に係る国税についての調査があったことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないとき」に該当しない。
《参照条文等》 国税通則法第65条第5項
《参考判決・裁決》 東京高裁平成17年4月21日判決(訟月52巻4号1269頁) 平成14年2月25日裁決(裁決事例集?63・37頁)
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