裁決事例（国税不服審判所）

裁決事例集 No.22 - 248頁

　交際費等の損金不算入額の計算に当たり、原処分庁が支出交際費等の額に含めた本件交際費等の額のうちには、原価算入額が含まれているから、当該金額のうち損金不算入額から成る部分の金額は、税務調整により減額し、所得の金額の計算上損金の額に算入すべきである旨主張するが、原価に算入された交際費等の額のうち損金不算入額に対応する部分を特定することは非常に手数を要することであるので、法人自らの決算又は申告調整において原価に算入しない旨の処理をした場合には、法人の計算をそのまま認めることとしているところであり、原処分庁が更正又は決定の処分を行うに当たって、必ず損金不算入額に対応する部分の金額を原価外のものとして資産の取得価額又は繰延資産の金額を減額しなければならないという性質のものではなく、原処分庁が減額しなかったからといって違法ないし不当というには当たらず、これを違法とする請求人の主張は独自の見解であって採用できない。

昭和56年7月1日裁決

国税不服審判所：公表裁決事例集：公表裁決事例要旨

更正決定の処分に当たって、繰延資産の金額に算入された交際費等の金額のうち損金不算入額に対応する部分の金額を繰延資産の金額から減額しなかったとしても違法ではないとした事例

関連するカテゴリ

• 租税特別措置法
• 法人税法の特例
• 交際費等の課税の特例

関連する裁決事例（租税特別措置法＞法人税法の特例＞交際費等の課税の特例）

1. 特定の顧客に贈呈した美術書に係る費用は、広告宣伝費ではなく、交際費等に該当するとした事例
2. 請求人がしたビール券の引渡しは、相手方の氏名等を帳簿書類に記載していないことに相当の理由があるから、使途秘匿金の支出には当たらないとした事例
3. ○○教室を営む請求人が、卒業式において供した昼食等に係る費用は、交際費等に該当しないとした事例
4. 得意先等の接待に伴って支出した料理飲食等消費税は交際費等に該当するとした事例
5. 葬儀に引続き他の場所で行った「おとき」の費用は社葬費用に当たらないとした事例
6. 昼食弁当等の少額なものを除外して交際費等の損金不算入額を計算したことは失当であるとした事例
7. 本件交際費は外国船主が負担する旨の契約により立替払をしたものであって、請求人の費用ではないとする主張を排斥した事例
8. 表彰制度に基づいて入賞代理店に支払った海外旅行費用相当額の金員は交際費等に該当するとした事例
9. 請求人が前代表者に支給した金員は給与等の性質を有するから交際費等に該当しないとした事例
10. 得意先の従業員に対するコミッションは交際費等とするのが相当であるとした事例
11. 外注費として計上された本件利益金は、工事受注の際のいわゆる降り賃として、共同企業体の入札を有利に進めるための請託に関連して支出された談合金等であるから、交際費等の額に該当するとの原処分庁の主張が排斥された事例
12. 法人の記念行事において招待者から受け入れた祝儀の額は支出交際費等の額から控除することはできないとした事例
13. 同業者に対する調整金員は交際費等に該当するとした事例
14. 得意先の板前に支払った分銭は交際費等に該当するとした事例
15. 使途不明金と認定された取引先の板前等に対する手数料の一部について販売促進費ではなく交際費等として損金算入を認容した事例
16. 野球場のシーズン予約席料は交際費等に該当するとした事例
17. 旅行業を営む請求人がその主催旅行のバス乗務員に支払った心付けは、旅行者からの預り金の支払いでなく、交際費等に当たるとした事例
18. 得意先の役員に対しブランド商品の販売に係るロイヤリティ契約等に基づき支払った手数料は、交際費等に当たらないとした事例
19. 更正決定の処分に当たって、繰延資産の金額に算入された交際費等の金額のうち損金不算入額に対応する部分の金額を繰延資産の金額から減額しなかったとしても違法ではないとした事例
20. 観光バスの運転手等に対する「心付け」は交際費等に該当するとした事例

※最大20件まで表示

税法別に税務訴訟事例を調べる

• 法人税法
• 所得税法
• 消費税法
• 相続税法
• 租税特別措置法
• 国税通則法
• 国税徴収法

一括節税計算機

※所得を入力して、税額を一括比較

所　得万円 *必須

減少額万円 *任意  設定  消去

メニュー

ホーム

カテゴリ

人気ページ

新着情報

サイトマップ

節税対策ブログ

このページを他の人に教える

 

 Tweet

 

 LINE

 pocket

ご意見ご要望をお聞かせ下さい

ページの先頭へ移動