裁決事例集 No.21 - 237頁
請求人は、本件家屋を、勤務先に借上げ社宅として賃貸していたため、請求人が本社へ復帰後、直ちに本件家屋に居住することができず、いったん勤務先の社宅に家族と共に入居し、その後請求人のみが本件家屋へ引っ越し、それ以後、請求人の生活の拠点として居住していたものであるから、本件家屋は、居住用財産に該当する旨の主張について、請求人が1週間のうち4日ないし5日をA市の社宅で家族と共に生活していたこと、家財道具の大部分がA市の社宅に残されていたこと、本件家屋においては新聞の購読、郵便物の配達、電話の架設等がなかったこと及び請求人のみが家族と別居して通勤に不便な本件家屋に居住しなければならない生活上の必要性が認められないこと等からみて、本件家屋が一時的に使用されていたとしても、これを請求人の生活の拠点として居住の用に供していたものとは認めることはできず、租税特別措置法(昭和57年法律第8号による改正前のもの)第35条第1項の規定を適用しなかった原処分は相当である。
昭和56年1月29日裁決
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