《要旨》 原処分庁は、請求人が、仕入先からの棚卸資産の購入に係る取引に関し、当該仕入先との間の契約の解除に伴う解約料として支払った金員の額(本件解約料)を損金の額に算入したことについて、請求人と当該仕入先との間に解約の合意はなく、契約が存続したまま当該棚卸資産の購入が継続されているにもかかわらず、請求人は、当該仕入先と通謀して虚偽の解約契約書及び関係書類を作成し、本件解約料を当該棚卸資産の取得価額に含めず期末棚卸高を算定したことに隠ぺい又は仮装の行為が認められる旨主張する。
しかしながら、請求人と当該仕入先との間では解約の合意は成立し、当該解約の合意に基づき当該金員が支払われたものと認められ、解約契約書は当該合意に基づき作成されたものと認められること、また、解約合意後に請求人と当該仕入先との間で行われた当該棚卸資産に係る取引に係る契約条件が当該解約の合意の時点では合意されておらず、その後に締結された新たな契約に基づき行われていることからすると、請求人が、本件解約料を当該製品の取得価額に含めず期末棚卸高を算定したことについて隠ぺい又は仮装の行為があったとは認められない。
《参照条文等》 国税通則法第68条第1項
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