《要旨》 原処分庁は、請求人が本件事業年度の損金の額に算入した使用人に対する未払賞与の額に関し、法人税法施行令(平成22年政令第51号による改正前のもの)第72条の5《使用人賞与の損金算入時期》第2号の「各人別に、かつ、同時期に支給を受けるすべての使用人に対して」なすべき通知を、翌事業年度の決算賞与支給明細書の交付により行ったにも関わらず、取締役会議事録及び人事総務部長から部下職員に対する電子メールの案内文に、これと異なる記載をするなどして、上記の通知を本件事業年度終了の日までにしたかのように事実を仮装したと認められるから、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する事実の仮装に当たる旨主張する。
しかしながら、上記の取締役会議事録及び案内文に記載された日付は、人事総務部長が従前からの事務処理手順を踏襲して年内最後の営業日としたことがうかがえる上、その記載内容は、従業員に決算賞与の支給を案内するにとどまり、各人別の通知の日を記載したものではないことなどからすれば、請求人が上記の通知の日を仮装したとは認められない。
《参照条文等》 国税通則法第68条第1項 法人税法施行令(平成22年政令第51号による改正前のもの)第72条の5
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