請求人は、化粧品容器の卸売業を主として営む同族会社であるが、化粧品容器を製造する中空成形機及び原材料を乾燥させる除湿乾燥機を取得し、租税特別措置法第42条の7に規定する法人税額の特別控除を適用して申告をしている。請求人は、本件機械装置を生産手段として、純然たる卸売商品と全く同種類の製品を製造販売しているのであるから、小規模かつ部分的に製造部門を有しているとしても、これも卸売業の一環としての、企業活動としてとらえるべきであり、単に製造部門の存在のみをもって、税額控除の適用を認めないのは誤りであると主張する。
しかしながら、本件機械装置は、特定事業者の営む事業すなわち請求人の営む卸売業の用に供されていないのであるから、請求人は各事業年度において税額控除を適用することはできない。
なお、本件機械装置は、専ら製造業の用に供されているものであって、製造された製品が卸売業のために購入した商品と同様に卸売りされているからといって、卸売業を遂行するための方法や手段として使用されているとはいえないから、このような関係をもって、卸売業の用に供されているとは認められない。
平成10年12月17日裁決
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