消費者に対するキャッシュバックサービスの課税関係 |消費税
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
ソフトウェアメーカーであるM社は、新製品キャンペーンの一環として、製品を購入した消費者に対して次のとおりキャッシュバックサービスを行うことにしました。
(1) 消費者は、小売店で製品のパッケージを購入します。
(2) 購入者は製品のパッケージに同梱されている「ユーザー登録はがき」と「キャッシュバックサービス申込書」をソフトウェアメーカーへ返送します。
(3) ソフトウェアメーカーは、「キャッシュバックサービス申込書」に記載されている消費者の預金口座にキャッシュバックサービス対象となる現金を振り込みます。
なお、このキャッシュバックサービスは、「キャッシュバックサービス申込書」をソフトウェアメーカーへ返送した購入者全員に対して行われるもので、懸賞として行われるものではありません。
このとき、ソフトウェアメーカーが購入者に対してキャッシュバックした金銭の消費税の課税関係はどうなるのでしょうか。
【回答要旨】
ソフトウェアメーカーが製品の購入者に対してキャッシュバックする金銭は、売上げに係る対価の返還等に該当します。
(理由)
消費税法基本通達14−1−2において「事業者が販売促進の目的で販売奨励金等の対象とされる課税資産の販売数量、販売高等に応じて取引先(課税資産の販売の直接の相手方としての卸売業者等のほか販売先である小売業者等の取引関係者を含む。)に対して金銭により支払う販売奨励金等は、売上げに係る対価の返還等に該当する。」旨規定されていますが、ソフトウェアメーカーの製品の購入者は、当該ソフトウェアメーカーの取引先に当然含まれるものです。
したがって、照会のような方法で、ソフトウェアメーカーが当該製品の購入者に対し、もれなくキャッシュバックする金銭は、売上げに係る対価の返還等に該当することになります。
【関係法令通達】
消費税法第38条第1項、消費税法基本通達14-1-2
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shohi/15/02.htm
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