株式としての価値を失ったことによる損失と「上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除」の関係|譲渡所得
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
特定管理株式について、その発行会社が解散し清算が結了したことから、その株式としての価値を失ったことによる損失が株式等の譲渡による損失の金額とみなされることになりました。
この損失の金額のうち当年分の他の株式等の譲渡益から控除しきれない金額は、翌年以降に繰り越して控除することができますか。
【回答要旨】
特定管理株式は「上場株式等に該当しないこととなった内国法人の株式」であることから、上場株式等を対象とする「上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除」の適用対象とはなりません。
したがって、株式としての価値を失ったことによる損失の金額が当年分の他の株式等の譲渡益から控除しきれない場合に、これを翌年以降に繰り越して控除することはできません。
〔関係法令通達〕
租税特別措置法第37条の10の2
租税特別措置法施行令第25条の8の2第2項
租税特別措置法第37条の12の2
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/joto/22/07.htm
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