市の宅地開発指導要綱に基づく開発負担金は譲渡費用ではなく譲渡資産の取得費であるとした事例
[所得税法][必要経費][譲渡所得][取得費]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1978/03/22 [所得税法][必要経費][譲渡所得][取得費]裁決事例集 No.15 - 31頁
市の宅地開発指導要綱に基づく開発負担金は、現実に開発された宅地等の売買契約成立の時に市に納入されるものであるが、開発された宅地等を将来使用するものが恩恵を受けるべき公共施設の整備に要する資金に充てられるべきものであるから、当該宅地等の経済的価値に付加されるべきものであると認められる。したがって、これを譲渡費用とすべき理由はなく、原処分庁がこれを本件宅地の開発に付随する改良費に当たるものとしてその取得費に含めたことは相当である。
昭和53年3月22日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 市の宅地開発指導要綱に基づく開発負担金は譲渡費用ではなく譲渡資産の取得費であるとした事例
関連するカテゴリ
関連する裁決事例(所得税法>必要経費>譲渡所得>取得費)
- 遺産の代償分割に当たり他の相続人に支払った金額は当該代償分割によって取得した資産の取得費の額に算入できないとした事例
- 代償分割の支払代償金とその借入利息は譲渡所得の金額の計算上の取得費に当たらないとした事例
- 請求人が貸付債権の担保として根抵当権を設定していた土地を、自ら競売の申立てを行い、客観的価額を大幅に上回る貸付債権相当額で落札・取得して譲渡した場合において、当該落札による価額は、譲渡所得の金額の計算上控除する資産の取得に要した金額には当たらないとした事例
- 期末にたな卸しすべき株式の評価に当たり、信用取引の決済に充てられるべき株式の買付けについては、期中の他の株式の取得に関係させることなく、個別に当該買付け株式の取得に要した金額により評価すべきものとした事例
- 譲渡した土地が使用貸借により親の居宅の敷地として利用されていた場合における当該土地の所得税基本通達38ー8に定める「使用開始の日」は、両親が当該居宅に居住を開始した日であるとした事例
- 特例上場株式等の特定口座への受入れの際に、証券会社に対し実際の取得価額を証明する取引報告書を提出していないことから、実際の取得価額に基づいて株式等に係る譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費を計算することはできないとした事例
- 遺産の代償分割に当たり他の相続人に支払った金額は、当該代償分割によって取得した資産の譲渡所得の金額の計算上、譲渡資産の取得費の額に算入できないとした事例
- 農地の一部を宅地に造成し分譲した際に取り付けた公衆用道路の取得費(道路用地の取得費及び工事費)は、分譲宅地に係る譲渡所得の金額の計算上、総収入金額から控除する取得費に該当するとした事例
- 土地取得後これを利用することなく譲渡した場合には、その土地の取得に要した借入金の利子及び抵当権設定費用等は当該土地の取得費に算入すべきであるとした事例
- 一括して支払った本件土地の取得費のうち、その内容が明らかでない部分についても、本件土地の当時の状況等を総合的に判断すると、取得のために支出したものと推認されるとした事例
- 賦払の契約により購入した固定資産に係る購入代価と賦払期間中の利息及び賦払金の回収費用等に相当する金額とが明らかに区分されている場合に該当するとして、当該固定資産の使用開始後の期間に係る利息等相当部分は取得費に当たらないとした事例
- 本件譲渡資産は、換価分割により取得したものではなく、代償分割により取得したものであるから、他の相続人に支払った代償金は譲渡所得の計算における取得費には該当しないとした事例
- 他の相続人らに支払われた金員は代償債務の支払であり、請求人の譲渡収入金額から控除することはできないとした事例
- 登記名義変更の訴訟費用を支払うための借入金の利子は土地の取得費には当たらないとした事例
- 民事再生法に基づく再生計画により、預託金会員制ゴルフ会員権につきその預託金債権の全額が切り捨てられるとともに優先的施設利用権だけのゴルフ会員権を取得した場合、その優先的施設利用権だけのゴルフ会員権の取得価額はその取得時の時価であるとした事例
- 請求人は、所得税法第58条第5項に規定する「第1項の規定の適用を受けた居住者」に該当することから、本件土地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費の額は、所得税法第58条第5項及び所得税法施行令第168条第3号の規定を適用して計算した金額になるとした事例(平成23年分の所得税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分、平成23年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分・棄却・平成27年6月15日裁決)
- 土地・建物を一括して譲渡した場合において、それぞれの取得価額が不明なときには、[1]先ず建物の取得費をN調査会が公表している着工建築物構造単価から算定し、[2]次いで土地の取得費は、譲渡価額の総額から建物の取得費を控除し、土地の譲渡価額を算定した上で、譲渡時に対する取得時の○○価格指数(住宅地)の割合を乗じて算定した事例
- 市の宅地開発指導要綱に基づく開発負担金は譲渡費用ではなく譲渡資産の取得費であるとした事例
- 代物弁済によって取得した土地の取得費は、代物弁済によって消滅した債権金額がその取得時における時価相当額を著しく超えるときは、その時価相当額にとどまるとした事例
- 業務用資産の譲渡所得の金額を計算する場合の取得費から控除する償却費の額には割増償却費の額が含まれるとした事例
※最大20件まで表示
税法別に税務訴訟事例を調べる
当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨と裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。