取引先から受領した約束手形については、債務者が和議の取下げをした時点において債権の回収が不能になったと認められることから、貸倒損失として必要経費の額に算入すべきであるとした事例
[所得税法][必要経費][事業所得]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1992/09/07 [所得税法][必要経費][事業所得]請求人が取引先から受領した約束手形に係る貸倒損失については、当該手形の債務者は、[1]後に取り下げてはいるものの和議の申立てを行っていること、[2]主要な営業種目である宅地建物取引業者の免許を取り消されていること、[3]残余財産もなく債務の弁済ができないような状況にあること等から、遅くとも債務者が和議の取下げをした時点において債権の回収が不能になったと認めるのが相当である。
平成4年9月7日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 取引先から受領した約束手形については、債務者が和議の取下げをした時点において債権の回収が不能になったと認められることから、貸倒損失として必要経費の額に算入すべきであるとした事例
関連するカテゴリ
関連する裁決事例(所得税法>必要経費>事業所得)
- 通勤費相当額は給与収入を得るために必ず発生する必要な費用であるから非課税所得として給与収入から除外すべきであるとの請求人の主張を排斥した事例
- 管工事協同組合に加入するに当たり支出した加入金は必要経費ではなく組合に対する持分の取得費であるとした事例
- 医師が医院建築資金を銀行から借り入れる際に締結した生命保険契約に係る支払保険料は、家事上の経費に該当し、事業所得の金額の計算上必要経費とはならないとした事例
- 被相続人に係る事業所得の金額の計算上の必要経費には、死亡時までの従業員退職金相当額は算入できないとした事例
- 請求人が業務の用に供するために取得した土地建物に係る借入金の利子について、当該土地建物は放置したまま何ら業務の用に供されていないから必要経費に算入されないとした事例
- 請求人が支出した諸会費等が家事関連費に該当するとしても、業務の遂行上直接必要な部分を明らかにすることができないから、必要経費の額に算入することはできないとした事例
- 給与所得者の特定支出(受講する研修)について、その活動の実態は、現地において教授陣と討論会を行ったり、国際会議に出席するなど、専ら、自らの調査研究のためと認められるところから、特定支出には該当しないとした事例
- 事業開始前に事業の用に供する資産を借入金によって取得した場合において、事業開始前に支出した当該借入金の利子は繰延資産である開業費には該当しないとされた事例
- 本件建物は、その一部を居住の用に供した事実はなく、そのすべてが事業の用に供されていると認定した事例
- 請求人が債権譲渡により生じたとする貸倒損失は認められず、また、修正申告書を作成するに当たって支払ったとする決算事務手数料は、必要経費に算入されないとした事例
- 新たに診療所を開設するに当たっての診療開始前の期間に係る借入金利子は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないとした事例
- 一括払いの積立普通傷害保険の保険料のうち満期返戻金等の原資となる積立保険料部分は、業務遂行上必要な費用とは認められないから、保険料支払のための借入金に係る利息のうち、積立保険料に対応する額は、事業所得の金額の計算上必要経費とは認められないとした事例
- 請求人が有する破産会社に対する売掛債権の貸倒損失の計上時期は、配当可能な財産がなくその全額が客観的に回収不能となったと認められる破産手続終結の決定がなされた時点であるとした事例
- 請求人が開業費として計上した平成10年1月〜5月の地代家賃等は、平成10年1月の開業後に支出したものであるから、平成15年分の事業所得の計算上当該開業費の償却費を必要経費に算入することはできないとした事例
- 同居している請求人の妻の父母が独立した生計を営んでいるとはいえないから、同父母に支払った給料及び地代は必要経費に算入することはできないとした事例
- 無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたことによる返還債務は、それが現実に返還されるまでは担税力があり、現実に返還したときに必要経費に算入されるとした事例
- 個人事業主の死亡は当然に雇用契約の終了事由、事業廃止原因であるから、従業員に支給する退職金の必要経費算入を認めるべきであるとの請求人の主張が排斥された事例
- 歯科医師が実施した歯科技工に関する研修及び研究開発等に関係会社の歯科技工士等が参加協力したことに対して支出した金品は当該歯科医師の事業所得の金額の計算上必要経費に該当するとした事例
- 青色事業専従者給与の金額については、その労務の性質及び提供の程度は他の使用人と比べて大きく異なるものではないことから、労務の対価として相当ではないとした事例
- 法人成りしたことに伴い個人事業を廃止した年分の必要経費に算入した従業員退職金(預り金経理)は必要経費に算入できないとする原処分庁の主張を排斥した事例
※最大20件まで表示
税法別に税務訴訟事例を調べる
当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨と裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。