非同族会社を基幹とする同族関係法人の株の持ち合いにおける子会社、孫会社の同族法人の判定の結果、請求人は留保金課税の対象となる同族会社に該当するとした事例
[法人税法][税額の計算]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2000/08/21 [法人税法][税額の計算]留保金課税の適用対象となる同族会社については、法人税法第67条第1項カッコ書により、同族会社であることについての判定の基礎となった株主のうちに「同族会社でない法人」がある場合には、当該法人をその判定の基礎となる株主等から除外して判定するものとした場合においても同族会社となるものに限るとしているので、非同族会社をその判定の基礎となる株主等に選定したことによってはじめて同族会社となる会社(以下「非同族の同族会社」という。)には、留保金課税の適用はないこととなる。
そして、ここでいう「同族会社でない法人」には、非同族会社のみでなく、上記の「非同族の同族会社」を含むものと解される。
請求人は、関連会社5社が発行済株式をそれぞれ20%ずつ保有していることから、その3社の持株割合の合計が100分の50以上となるため、法人税法第2条第10号に規定する同族会社に該当する。
さらに、請求人の株主である関連会社5社のうち、非同族会社であるE社及び「非同族の同族会社」であるI社は「同族会社でない法人」であることから、両者を除いた3社の持株割合を合計すると60%である。
そうすると、請求人は、「同族会社でない法人」を判定の基礎となる株主から除外して判定しても、3社の持株割合の合計が100分50以上となるのであるから、法人税法第67条第1項に規定する留保金課税の対象となる同族会社に該当することとなる。
平成12年8月21日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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